「スポーツに関わる仕事」と一口に言っても、多種多様だ。今回は、パシフィックリーグマーケティング株式会社が運営するスポーツ業界専門の転職エージェントサービス「PLMキャリア」を通じて転職された方にインタビュー。転職のきっかけや仕事の魅力を紹介していく。
そのシステムはなんのために使われるのか
業界において必要な職種は常にアップデートされていく。ITやデジタルの分野とプロ野球との関係はここ10年で急速に深まり、むしろ親和性の高い関係になったといえるだろう。それは試合におけるデータなどの、チームの強化につながるものだけではない。球団経営に関わる部分、そしてファンとのコミュニケーションなど、いわば通常の企業でいう顧客リレーションの部分でもITシステムの企画や開発、運用は必須で、その人材も求められている。岩根さんは前職で顧客向けサービスに関するシステムの企画・開発に従事していたため、まさに球団が欲する人材だった。
「現在の業務はライオンズのDX推進。デジタルを使ってお客様満足度の向上を目指しています。わかりやすい仕事内容としては、球場に来られた方が便利に使える公式アプリ開発の主担当として2019年から着手、2020シーズン前にリリースし、以降も定期的なバージョンアップを実施しています」
DXとは「デジタルトランスフォーメーション」の略。国内では2018年に経済産業省がガイドラインを策定したことで注目された。DX推進を平たくいえば、「デジタルに変わることを推進する」こと。もう少し具体的にいえば「既存のインフラ、組織、生産方式などの仕組みやビジネスを、データやデジタル技術、AIやIoTといったICTの活用によって変革する」ということになる。大きな目標だが、岩根さんが担当する公式アプリなど、私たちにとっては身近なツールが、その玄関...