強打者・浅村栄斗選手や島内宏明選手らが並ぶ楽天打線は、今季新戦力として鈴木大地選手やロメロ選手を迎え、さらに厚みを増した。ルーキーの小深田大翔選手も躍動し、岩見雅紀選手や下妻貴寛選手、田中貴也選手にプロ初本塁打が生まれるなど、野手の収穫は多かったといえる。東北楽天ゴールデンイーグルスのシーズンレビュー後編は打者に注目し、2020シーズンを振り返っていく。
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グラウンド内外で期待に応えた鈴木大地
「与えられたポジションで全力を尽くす」という宣言とともに、8年間プレーした千葉ロッテから楽天に移籍した鈴木大地選手。その宣言通り、チーム状態に合わせて一塁手と三塁手をこなし、全120試合に出場した。キャリアハイとなる打率.295、リーグ3位の141安打と、期待に応える活躍を見せた移籍1年目となった。
千葉ロッテでキャプテンを務めた経験がある鈴木選手は、試合中、投手のもとへ寄って声をかける姿が印象的である。今季はキャプテンの茂木栄五郎選手が怪我でたびたび離脱したため、鈴木選手がチームの精神的支柱となって引っ張った試合もあっただろう。また連敗を喫し、今季初めて3位に転落するなどチームが苦しかった8月は、26試合中24試合で安打を放ち、月間打率.394をマーク。チームに欠かせない存在となった鈴木選手の活躍に、来季も期待しよう。
重責を力に変え、自身初の本塁打王に
楽天に移籍して2年目のシーズンを迎えた浅村栄斗選手。昨季はキャリアハイの33本塁打を放つ活躍を見せ、4年連続5度目となるベストナインも受賞するなど、環境の変化に対応し、主力として申し分ない成績を残した。そして迎えた今季。周囲の期待はさらに大きくなっていたが、攻守にわたって要となる重責を、見事に力に変...
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