独特の緊張感の中、主将が勝負強さを発揮した。福岡ソフトバンクが8日、千葉ロッテとの「2016 日本通運 クライマックスシリーズ パ」ファーストステージの初戦を制し、ファイナルステージ進出へ王手をかけた。4番の内川選手が3安打1本塁打2打点の大活躍。3年連続日本一という目標へ向けキャプテンがチームをけん引した。
出鼻をくじかれた福岡ソフトバンクだった。先発の千賀投手が千葉ロッテ打線に2本塁打を浴びて2失点。清田選手には先頭打者本塁打を食らい、内川選手もたまらずマウンドへ駆け寄る。「最初の本塁打のときに青ざめていた」と主将も振り返る通り、今季12勝を挙げている右腕でさえ、CSの雰囲気はいつもと違うものがあったようだ。
いきなりの2失点という嫌な空気を振り払ったのがその内川選手だった。直後の攻撃、2死3塁で涌井投手から右翼フェンス直撃の適時二塁打。「何とか早いうちに1点でも、と思った」。もう少しで本塁打という当たりで1点差とすると、3回裏2死、左翼へ今度こそのソロ本塁打。「短期決戦なので、いいも悪いもどっちも5割。思い切るしかないと思ってやっています」。序盤で試合を振り出しに戻すと、8回無死、2番手の内投手からセンターへの安打で猛打賞。この安打を皮切りに1死満塁とすると、今宮選手が左前に2点適時打を放って試...