【球界と共に2】もし1試合も開催できなかったら… 年俸は?戦力外は?想定すべき最悪のシナリオ

2020.4.28(火) 11:37 Full-Count
楽天でオーナー兼球団社長を務めた島田亨さん※写真提供:Full-Count(写真提供:株式会社 USEN-NEXT HOLDINGS)

元楽天オーナー兼球団社長・島田亨さん 個数限定・特典付きグッズの製作、年俸カットを選手・選手会と話し合ってもいい

 新型コロナウイルスの猛威を受け、プロ野球は東日本大震災に見舞われた2011年以来の開幕延期に追い込まれている。実際の開幕時期は、メドも立たないのが現状だ。今後、NPB(日本野球機構)と各球団はどんな課題に直面することになるのか。11年当時、被災地を本拠地とする東北楽天ゴールデンイーグルスでオーナー兼球団社長の重責を担っていた島田亨さん(現USEN-NEXT HOLDINGS取締役副社長COO)は、「経営者は“ワースト・シナリオ”(最悪のケース)を想定しておかなければならない」と強調する。
 現状で、プロ野球界にとって“ワースト・シナリオ”といえば、1試合も行えないまま今シーズンを終えることだろう。「それでも球団は生き延びなくてはならない。親会社がキャッシュをいっぱい持っている所は1年くらい持つかもしれないが、そうでないところもあるかもしれない。その時、経営者とファンの力がすごく重要になります」と言い、こう提言した。
「試合を一切行えないとなれば、球団が収入源を断たれることは選手も理解してくれるはずです。“平時”ではなく、いわば“戦時下”ですから、選手を使ったイベントをやって収益をあげるとか、個数限定や特典付きのグッズを作って売るとか……普段はそういう場合、売り上げの何%かが選手に分配されますが、一時的に全額球団の収入にさせてもらえるように、話し合ってもいい...

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