データで検証 「負担の大きいポジションを守ると打撃成績が低下する」は本当か?

2020.3.3(火) 11:01 Full-Count
2019年まで阪神に在籍した鳥谷敬※写真提供:Full-Count(写真:荒川祐史)

遊撃からコンバートされた選手はどのような成績を残した?

 捕手から一塁にコンバートされると打撃に集中できるため成績も向上する――。こういった言説を聞いたことはないでしょうか。一般に、遊撃手や捕手は高い守備力を要求されます。こうしたポジションを守ることは負担が大きく、打者はこの負担から解放されることで打撃成績にはプラスに作用するという考え方です。しかし実際にこういった説に対し、根拠が示されたことはありません。今回はデータからこの説について検証をしてみたいと思います。
 ただ検証をするにも様々な手法が考えられます。ここではまずある年を境にコンバートされた選手が、翌シーズンにどのような成績を残しているかを確認していきます。イラストはある年に遊撃を守った選手がコンバートされ、翌シーズンは別のポジションで多くの打席に立ったパターンをピックアップしたものです。コンバート前後でそれぞれのポジションで50打席以上に立った打者を対象としました。

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