強い想いでマウンドに上がった。8月11日の楽天戦(QVCマリン)。唐川侑己投手は最後の打者をレフトフライに仕留めると、グラブをポンと叩いた。それは2011年6月28日の北海道日本ハム戦以来、実に5年ぶりの完封勝利だった。
「5年ぶりの完封勝利と言われて、嬉しいかと言われるとそうではないですね。むしろ、なんか寂しいですね」
充実感はもちろん、あったはずだ。しかし、本人の口から喜びの言葉が出ることはなかった。ここまで紆余曲折を考えると、この1勝で満足するわけにはいかない。もっともっと、やらないといけない。そのような強い決意が感...