矢野謙次特命コーチ(北海道日本ハム)が、アメリカコーチ留学で学んだこととは?

2019.5.13(月) 08:00 パ・リーグ インサイト
北海道日本ハムファイターズ・矢野謙次特命コーチ(C)PLM

 振り返ってみても、矢野謙次氏の勝負強さは指折りだった。現役時代は巨人・北海道日本ハムで主に代打の切り札として活躍。2018年シーズンをもって16年間の現役に幕を下ろしたが、その最終打席も代打で見事なレフト前ヒットを放つ。直後の引退セレモニーと引退会見でチーム、ファン、そして北海道という地への恩と慕情を語った姿は、ファンの脳裏に深く刻み込まれているだろう。

 引退後は北海道日本ハムでチーム統轄本部特命コーチに就任。そして米メジャーリーグのテキサス・レンジャーズにコーチ留学を果たした。
 実は、北海道日本ハムがコーチ留学としてMLBへ派遣したのは3人目で、金子誠氏、中嶋聡氏が当時業務提携を結んでいたサンディエゴ・パドレスへ行っている。チームは2018年よりレンジャーズと業務提携を結び、その年に統轄本部国際グループの榎下陽大氏(元投手)を送り、翌2019年2月に矢野コーチを派遣した。
 矢野コーチのインスタグラムでは、バディーを組む榎下氏とアメリカンライフを楽しんでいる様子や、溌剌とした姿を見ることができる。4月某日、一時帰国中の矢野コーチとファイターズ鎌ケ谷スタジアムで会い、メジャーリーグで学んでいること、アメリカでの生活、そしてチームに還元したいことをうかがった。

「謙次の好きなように」と言われて

 当初はマイナーリーグでのコーチ研修の予定だったんですが、レンジャーズのベンチコーチのドン・ワカマツさんがメジャーのキャンプで勉強できるように計らってくれたんです。現役時代の37番のユニホームも用意していただき、なに不自由なくスタートしました。チームからもワカマツコーチからも、「謙次の好きなようにやってくれ」と言われたので、本当に好きなようにやらせても...

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