記念すべき「初体験」を糧に。北の新選手会長・中島卓也選手

2018.1.24(水) 00:00 パ・リーグ インサイト 望月遼太

苦しみ抜いたシーズンで、「人生初」のその体験が一服の清涼剤となっただろうか。北海道日本ハムの中島卓也内野手が、昨年、プロ初本塁打を放った。深刻な打撃不振と相次ぐ怪我に悩まされた1年。新たな立場で迎える今年は、中島卓選手にとってもチームにとっても、巻き返しを期す重要な年となる。
中島卓選手は福岡工業高校時代、同級生の三嶋一輝投手(現・横浜DeNA)の陰に隠れて無名だった。思いがけず北海道日本ハムスカウトに見出され、いわば「秘蔵っ子」として2008年ドラフトで5位指名を受ける。4年目に一軍に定着すると、課題だった打撃でも少しずつ成長を見せ、主力のひとりとして自身の立場を確立していった。
プロ野球選手としては細身で、トレードマークのオールドスタイルがそれを強調しているようにも見えるが、一方で「1年を通して試合に出続けられる」ことが、中島卓選手の強みでもある。2015年は全試合に出場して打率.264をマークし、34盗塁で盗塁王に輝く飛躍のシーズンに。翌2016年も全試合出場を継続し、粘り強い打撃と巧みな走塁・守備でチームの日本一に大きく貢献。いやらしさにあふれる選手として、対戦相手の脅威と...

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