逆境を跳ね除けた「先達」にならう。血行障害と戦う18歳・古谷優人投手

2018.1.20(土) 00:00 パ・リーグ インサイト 望月遼太

福岡ソフトバンクの古谷優人投手が、「胸郭出口症候群」と診断された。北海道の江陵高校出身の18歳。最速154キロを誇る道産子左腕として注目され、2016年のドラフトで福岡ソフトバンクから2位指名を受けると「球団を代表する選手になる」ことを目標に、2017年は充実したルーキーイヤーを送っていた。
三軍で15試合6勝2敗、防御率1.67という好成績を残し、登板機会こそなかったものの、シーズン最終戦だった10月8日には一軍昇格を果たす。その後ポストシーズンを見据えた紅白戦が行われると、チームの主力打者6人から3三振を奪う快投で2イニングスを完璧に抑え、高卒ルーキーながら来季以降の大きな飛躍を予感させた。
しかし、11月、思わぬ事態が古谷投手を襲う。高校時代から感じていた左手の痺れが強くなって精密検査を受けた結果、血行障害の一種である「胸郭出口症候群」と診断されたのだ。指先まで血が通っておらず、手術に踏み切れば全治3カ月を要する。手術を受けたとしても、完治する保証はない。結果的に投薬治療を選択したが、大きな不安を抱えたまま2年目以降のシーズンに臨むことになっ...

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