近年、国際大会で強烈なインパクトを残す国・オランダ。2017年のWBC第2ラウンドで日本と延長にもつれ込む死闘を演じたことは記憶に新しい。
現在、オランダのエースに君臨するのは福岡ソフトバンクのリック・バンデンハーク投手だ(以下:リック)。来日から一軍登板後、元巨人・堀内恒夫氏の記録した初登板からの13連勝を50年ぶりに更新する無傷の14連勝を挙げ、衝撃デビューを飾ったが、活躍までの道のりは簡単なものではなかった。
【16歳の頃、リックは捕手として、マイナーのキャンプに参加していた】
フロリダ・マーリンズに入団後、打撃が安定しないリックは自身の特徴である強肩を最大限に生かした投手への転向を決断した。その後、2002年から2012年の約10年間、主にマイナーリーグを転々とした。当然、リック自身も悩んだが、両親を含め、専属トレーナー達も大いに悩んだ。故障の多かったリックを担当していた理学療法士は、オランダで行われている、とあるプロジェクトに最後の望...