「代打の神様」。それは1打席という限られたチャンスの中でしっかりと仕事を果たし、スタジアムの雰囲気や試合の流れをガラリと一変させ、勝敗を大きく分ける一打を放つ選手のことを指す。近年では通算代打安打数158の阪神・桧山進次郎氏、古くはプロ野球記録の通算代打安打数187の広島・宮川孝雄氏や、こちらもプロ野球記録の通算代打本塁打数27の阪急・高井保弘氏などが挙げられるだろう。
代打で出番を迎える選手は、スタメンで起用されている選手などとは異なり、たったの1打席で結果を残さなくてはならず、当然結果を出す難易度が上がる。球質や相手投手の調子を見極めるのも、ベンチ内やモニターなど「遠く」から得た情報であり、打席内で自分の目で確認できる時間は限られている。
ここではそんな難しい任務を任されながらも集中力を極限まで高め、今季代打で好成績を残す、「一振りにかける男たち」にスポットを当てて...