オリックスで今年台頭した若手と言えば誰を思い浮かべるだろう。投手では山岡投手、黒木投手など新戦力の活躍が目立った。一方野手では、3年目の大城選手とともにブレイクした選手がいる。5年目の23歳、武田健吾外野手だ。
183センチの恵まれた体格を持つ右のスラッガーであり、俊足を生かした華麗な守備が魅力の武田選手。中学時代は陸上の県大会に出場したほど高い身体能力を誇り、自由ヶ丘高校時代から走・攻・守揃った選手として注目を浴びた。同じ福岡県出身の新庄剛志氏にあやかって「新庄2世」とも呼ばれ、2012年にオリックスから4位指名を受ける。
高卒ということもあってルーキーイヤーはファームで経験を積んだが、いきなり安打、二塁打、打点などでチームトップの成績を収め、一軍でもプロ初安打を放つなど、その将来性に大きな期待を抱かせた。しかしその後は、ファームと一軍を隔てる高い壁に突き返されて、なかなか一軍定着が叶わない。昨季までの通算成績は26試合6安打0本塁打。ファームや守備ではポテンシャルを発揮していただけに、もどかしい4年間を過...