最後は勢いも、チーム力も、2017年リーグ覇者の姿だった。福岡ソフトバンクが楽天を下し、4勝2敗で2年ぶりの日本シリーズ進出を決めた。2連敗からの3連勝(1勝は優勝チームのアドバンテージ)。ナインから胴上げされ、7度宙に舞った工藤監督は「うれしいです。この福岡の地で胴上げをしていただいて、こんなに幸せな男は、福岡に僕だけだと思います」と笑顔を振りまいた。
日本シリーズ進出を決めようという試合で、試合開始前から福岡のボルテージが最高潮になった。「1番・中堅、柳田」。右わき腹の肉離れなどで戦線離脱中だった男の電撃復帰。今季、内川選手の離脱後に4番に座り、打率.310、31本塁打、99打点という成績を残し、リーグ優勝に貢献した。復帰間近と言われていたが、この日、試合前の打撃練習後に工藤監督が本人と話し合って決断。「福岡のファンの方にとっても一番燃えるんじゃないかと。1番で出てもらうことにしました」。起爆剤としても期待し、スタメン起用を決めた。
その柳田選手、復帰初打席は遊撃への内野安打といきなり仕事。出塁した柳田選手を、1死1,3塁から4番の内川選手が犠飛を放ってきっちりかえした。今季の4番を務めた2人で決めた先制点。さらに手を休めることなく、2死1,3塁で“熱男"松田選手が2点適時二塁打で追加点。大きな3得点が初...