これ以上ない大勝劇だった。埼玉西武が楽天を下し、「2017 ローソンチケット クライマックスシリーズ パ」ファイナルステージ進出へ王手をかけた。防御率、勝利数2冠の菊池投手と、奪三振リーグトップ、防御率2位の則本投手とのエース対決。だがその結果は対照的なものとなった。
最後の打者、島内選手を三直で仕留め、マウンドで、静かに喜びを表現した。菊池投手がCS初登板で初勝利、初完封。5安打を許したが相手打線に得点を与えず。「プレッシャーはなくて、ワクワクしていました」。大量得点にも助けられ、のびのび121球、9奪三振。「満員のメットライフドームで完封できて、最高です」。楽天戦は昨シーズンから11連勝中。抜群の相性の良さはポストシーズンでも健在だった。
投手戦というストーリーをいい意味で崩したのが埼玉西武打線だ。初回1死、源田選手が死球で出塁すると、キャプテン・浅村選手が左翼へ2ラン。「まさかホームランとは思っていなかった。ビックリ」と自身も驚く先制弾で勢いをつけると、3回の5得点が大きかった。1死満塁の好機で、中村選手の犠飛、炭谷選手の左中間への2点適時二塁打、さらに秋山選手、源田選手にも適時打が飛び出して、序盤で菊池投手に7得点をプレゼントした。さらに6回には中村選手にもホームラン。2死1,2塁から左中間に3ランを突き刺した。これで和田一浩、タイロン・ウッズの持つ、ポストシーズン本塁打記録の8本に並んだ。結局楽天投手陣から12安打、10得点を...