ロッテの益田直也は、7月10日に始まった『BLACK SUMMER WEEK supported by クーリッシュ』で今季初セーブを挙げ、8月4日の西武戦でプロ通算250セーブ達成、BSW最終日となった8月9日のオリックス戦、7-2の9回を危なげなく3人で片付けるなど、勝ち試合の最終回で躍動した。
益田は、通算登板数・通算救援登板数(796)、通算ホールド(176)、通算ホールドポイント(211)、通算セーブ(250)で球団トップの成績を残すレジェンドリリーバーだが、昨季は22試合に登板して1勝4敗2ホールド5セーブ、防御率4.35と悔しい1年に終わり、今季はポジションを自ら掴み取らないといけない立場だった。
開幕一軍を掴んだが、開幕から大量リードの勝ち試合の9回、ビハインドの場面で登板するなど、点差が開いた場面での登板が多かった。そのポジションで1つ1つ結果を残していき、7月10日のオリックス戦(ZOZOマリンスタジアム)、8-6の9回一死一塁で今季初めてセーブシチュエーションの場面で登板し、0回2/3を無失点に抑え今季初セーブ。これで通算249セーブ目とすると、7月25日のオリックス戦(京セラD大阪)では今季初めて同点の6回(3-3)に登板し1回を無失点、7月26日のオリックス戦(京セラD大阪)、先発・ジャクソンの後を受けて3-1の8回一死一、二塁の場面に登板し、0回2/3を無失点に抑えた。
走者を置いた場面できっちりと抑えるのは流石だ。「人のランナーなので、なるべく返さないようにと。勝ったまま次の人に。ヨコ(横山陸人)の時は最後だったので、勝ったまま終われるようにと思って投げています」
4日の西武戦(ZOZOマリンスタジアム)、「チームのためにやった結果がこれ(250セーブ)だと思うので、自分でもよかったなと思います」と、名球会入会規定の条件のひとつであるNPB通算250セーブを達成した。
◆若手の頃に目指していた先輩
小野郁、鈴木昭汰、横山陸人など益田を慕う後輩たちは多くいるが、益田自身が若手の頃に目指すべき存在、師匠と言える先輩はいたのだろうかーー。
「涌井さんですね」と、現在中日でプレーし、14年から19年までの6年間ロッテに所属していた涌井秀章の名前を挙げた。
「自主トレから投球術、野球のことはプロ入ってから涌井さんから色々教わりましたね」とのことで、通算250セーブを達成した際も、「涌井さんから“おめでとう”と言ってもらいましたし、涌井さんも喜んでいたと思うのでよかったと思います」と笑顔を見せた。
◆ストレート、シンカー主体
投球面では、今季初の実戦登板となった2月23日の中日とのオープン戦、0-5の4回二死一塁で上林誠知に対し2ストライクと追い込んでから3球目、昨季まで投げていなかったカーブでタイミングを外して右飛に打ち取った。オープン戦では6試合に登板して無失点に抑えたが、変化球が多く、モデルチェンジしたようにも思えた。
特に今季序盤はストレート、スライダー、シンカーだけでなく、カットボール、カーブといった球種も駆使して抑え、5月3日の取材では「今はデータ野球なので、データしか入っていない球を待っていたりすると思う。一旦そのデータを散らばして、バッターに悩んでもらったらいいかなというので投げています」とカットボール、カーブが多く投げていた理由を説明していた。
開幕直後から徐々にストレートの割合が増え、スライダー、カットボール、カーブを投げる場面が減っていき、現在はストレートが57.8%、シンカーが25.4%とストレート、シンカー主体の投球スタイルに戻っている。
ストレートとシンカーが自信を持って投げられるからこそ、この2球種の割合が高くなっているのだろうかーー。
「シンカーはまあまあというところで、まっすぐがだいぶ良くなってきた。今はまっすぐがいいかなと思っています」
◆ 「その場にいられるようにこれからも頑張りたい」
益田は通算800登板に残り4試合に迫っているが、これまで個人の記録よりもチームの勝利、リーグ優勝への熱い想いを口にしてきた。「個人の記録よりもチームの勝ちだと思います」と力を込めた。
リーグ優勝する時には勝ち試合の9回のマウンドに立っていたい思いがあるのか訊くと、「その場にいれればいいかなと思うので、その場にいられるようにこれからも頑張りたいと思います」と返ってきた。
今年はリーグ優勝がかなり厳しい状況ではあるが、3位・西武まで7ゲーム差。勝ち続けていけば、大逆転CSの可能性もある。勝ちパターンのリリーフ陣が連投になった時に、幾多の修羅場を潜り抜けてきた益田がいるのは本当に心強い。「もうちょい改善できそうなので、もっともっと良くなるように頑張ります」。これからもチームの勝利のために腕を振っていく。
取材・文=岩下雄太