
猛虎の主軸を迎え、西武・平良は闘志を激しく燃やした。3点リードの4回無死一塁。「あの場面は結構しっかり力を入れて投げた」。3番・森下を右飛に打ち取ると、4番・佐藤、5番・大山をいずれも155キロ直球で空振り三振に斬った。マウンドを丁寧に足でならし、ベンチにゆっくりと引き揚げた。
冷静に、淡々とアウトを重ねた。初回1死一塁から森下を併殺打に仕留めてリズムをつかむと、4回まで二塁も踏ませない。5回2死二塁で代打・嶋村に中前適時打を許し、自身の連続イニング無失点は19で止まったが、「久々の失点だったんで、まあそういう時もあるかなって感じ」と切り替え、6回は無死一塁から森下を遊ゴロ併殺打、佐藤を二ゴロに打ち取るなどクリーンアップ3人相手に計8打数無安打2奪三振と仕事をさせず。7回4安打1失点で4勝目をつかんだ。
平常心を貫いた。沖縄・八重山商工から17年ドラフト4位で西武に入団した右腕。甲子園出場経験はなし。高校通算本塁打も「数えてなくて。プロ入るときに雑誌で通算何本みたいなの載ってて、『あ、数えるんだ』って思った」と聖地とは無縁の高校時代を送った。憧れの舞台で待望の初先発初勝利…かと思いきや「そんなに特別な感じはない」とここでも冷静だった。
規定投球回に再び到達し、防御率0・75で一気にトップに浮上した。「防御率は味方に助けられたのも絡んでくるので気にしていない。しっかり三振が取れてフォアボールが少ないピッチャーを目指したい」と慢心はなし。さらなる高みへ向け、淡々と腕を振り続ける。(大中 彩未)