
日本ハムの宮西尚生投手(40)が24日、自ら記す連載「勇往邁進(ゆうおうまいしん)」で、史上4人目の900登板を可能にした体との向き合い方をつづった。来月6月2日に41歳を迎える鉄腕がケアへのこだわりを明かし、野球少年、少女には野球を長く続けるために予防の重要性を訴えた。
ケア(体の手入れ)に関しては人一倍、時間をかけている自信があります。歴代で一番、トレーナーの手を借りているかもしれません。自分の要望に親身になって応えてくださるトレーナーやスタッフには感謝の思いでいっぱいです。
大切にしていることは主に2つあります。1つ目が自分の体を把握することです。そのためには痛みに敏感で、痛みの原因がどこにあるかを理解する必要があります。例えば、肘に痛みがあったとしても、首や肩など別の箇所に問題がある場合も少なくないです。自分はマッサージや鍼(はり)治療を受ける際、「どこをどんな風にほぐしてほしい」、「ここに鍼(はり)を打ってください」と、具体的に指示を出すようにしています。もちろんトレーナーの意見は大切ですが、決して任せっきりにはしていません。また、「この張り方はこのトレーナー」といった具合に、体の状態に合わせてトレーナーを代えることもあります。自分の体を把握し、シビアに体と向き合っているつもりです。
2つ目に大切だと感じるのは、自分に合う治療法を見つけることです。長い野球人生の中で、今では筋肉の繊維、一本一本を把握しているような感覚があります。そうした繊細な感覚が養われたのは、小さい頃からの積み重ねと経験が大きく影響していると感じます。自分は中学時代から整骨院に通い、高校から鍼(はり)治療を行っていました。色々な先生に出会い、様々な治療法を知ることができました。プロ入り前から自分に合うケアの仕方や知識を得ることができたのは大きかったと思っています。
もちろん、けがをしない体作りが大前提です。しかし、けがをした場合に、治療法やケアへの知識の有無でその後の回復に大きく差が出ます。特に野球を始めた子どもたちには、バッティングセンターに行くような感覚で、月に1回でも治療に行く選択肢を持って欲しいです。「投げる」、「打つ」だけではなく、「体のケア」も1つの“専攻科目”として習慣にして欲しいと思っています。
現在は限られた登板ではありますが、ファームで順調に登板を重ねられています(11試合に登板、1セーブで防御率1・64)。先月のコラムでも触れた新球・カットボールにも手応えを感じており、真っすぐで打者を差し込める感覚が戻ってきています。一日でも早く1軍の戦力になれるように準備していきます。(宮西 尚生)
◇宮西のNPB単独4位・900登板 昨季開幕1軍入りを果たした宮西は31登板で1勝1敗、12ホールド、防御率3・20。5月15日のオリックス戦(エスコン)では、連続救援登板を880試合に伸ばし、879試合で並んでいた岩瀬仁紀(中日)を抜いてプロ野球記録を塗り替えた。9月23日の楽天戦(エスコン)では、岩瀬(1002)、米田哲也(949)、金田正一(944)に次ぐ史上4人目の900登板を達成した。