「先発で勝ちたいですね」
13日の試合前練習後の取材で、このように決意を述べていたロッテ・廣池康志郎は、17日のオリックス戦、7回・105球を投げ、7被安打、5奪三振、1与四球、1失点で先発での初勝利を手にした。
初回2本のヒットと四球で二死満塁のピンチを招いたが、紅林弘太郎を二飛に打ち取り、無失点で切り抜けた。この日も初回20球中14球がストレートなど、先発転向後、立ち上がりはストレートで押していく傾向にある。
廣池は「序盤はそうですね、まず1巡目はまっすぐ主体でコースは狙わず、ストライクゾーンでしっかり勝負していきたいと思っています」と話せば、廣池が先発した5試合中3試合でマスクを被る佐藤都志也は「廣池は一番良いのが真っ直ぐ。その真っ直ぐを使わない手はない。弾かれているなと思った時に変えれば良いと思うし、そこまで経験のあるピッチャーではないので、いける時にどんどんいったほうがピッチャーも乗っていきやすいですし、そういったところですかね」と明かす。
2回も2本の安打で一死一、三塁となったが、中川圭太を右邪飛、西川龍馬を遊ゴロでスコアボードに0を入れる。0-0の3回は先頭の来田涼斗のライトフェンス際の打球をライト・西川史礁がフェンスに激突しながらジャンピングキャッチし、廣池を盛り立てた。
守備にも助けられ、乗っていきたいところだったが続く太田椋に1ボール2ストライクから投じた4球目のストレートをレフトスタンドに運ばれた。先制点を許したが、4回と5回は3人ずつに片づけ、尻上がりに調子を上げていく。0-1の6回も簡単に2アウトとし、紅林弘太郎に左安で出塁を許したが、宗佑磨を三ゴロに仕留めた。
その裏、二死走者なしから佐藤都の死球、池田来翔の右安で2アウトながら一、三塁とすると、ソトがレフトへ第3号3ランを放ち逆転に成功。
3-1となった7回もマウンドに上がった廣池は13日の取材で「ストレートは球速の面でいい時は40後半くらいずっと出ているんですけど、波があって出ない日は45から下のボールも出るので、そこのスピードの差はなくしていきたいと思います」と話していたが、17日のオリックス戦では3-1の7回先頭の若月を1ボール2ストライクから152キロのストレートで見逃し三振を奪うなど、7イニング目でも力強いストレートを投げ込んだ。このイニングは走者を出しながらも無失点に抑え、7回1失点の好投で勝利投手を手にした。
試合後のヒーローインタビューでは「先発での勝利は自分で掴み取った感じがします」と喜んだ。
◆ 練習試合ではリリーフ
廣池は2月の都城キャンプで「できれば先発で投げたいので、これからアピールして一軍でとにかく投げていきたいです」と先発を熱望していたが、2月の練習試合から短いイニングでの登板が続いた。練習試合・オープン戦は、10試合・8回1/3を投げ、防御率1.08と結果を残し、自身初の開幕一軍を掴み、今季初登板は3月29日の西武戦、0-1の5回に登板すると、守備のミスもあり失点してしまったが、1回2/3を投げ、自責点0に抑えた。
練習試合では複数イニングの登板が1度もなく、久しぶりのイニング跨ぎとなったが、「スピードの面でも普段1イニングが多いんですけど、2イニングでも特に落ちることなく、まっすぐは投げられたので、良かった。あの時はちょっと変化球が、気持ちの面でもまだまだ追いついていなくて、いい投球ができなかったかなと思います」と振り返った。
4月5日のソフトバンク戦では、先発・小島和哉の後を受けて、2-3の5回一死一、二塁の場面で登板。今宮健太に適時打を浴び、小島が残した走者を還してしまったが、イニング跨ぎとなった6回、7回、8回とスコアボードに0を入れ、3回・2/3・61球を投げ、2被安打、2奪三振、0失点と役割を果たした。
4月12日の西武戦で今季初先発すると、同日の登板で7回1安打無失点の好投を見せ、その後は先発での登板が続いている。練習試合、オープン戦は1イニングのみの登板で、シーズンが開幕してから長いイニングを投げているが、「なかなか長いイニングをオープン戦では投げていなくて、不安は少しありました。しっかり調整をして登板を迎えて投げてみたんですけど、思ったよりかは長いイニング投げられています」とのこと。
先発の登板までのルーティンも「1週間、中6日だったら、この日は何をするとか決めてやれています」と、今回は中8日空けての先発となったが、しっかりと確立した。
今後は先発ローテーションの一員として、穴を開けることなく投げ続けていきたいところ。1年間先発ローテーションで投げ続けるために必要なことについて、「ローテーションで投げていく中で、思ったより試合で投げて中6日経つのが早い。いつの間にか試合が来てる感じがするので、投げたら本当に少しでも早くしっかりケアをして疲れをとって次の登板に万全な状態で投げられるように。ケアは大事にしています」と話す。先発では5試合投げ、そのうち3試合でQS(6回以上3自責点以内)を達成している。この先の投球にも期待したいところだ。
取材・文=岩下雄太