
◆パ・リーグ 西武4―2楽天(8日・ベルーナドーム)
球場が暗闇と静寂に包まれる中、その名がコールされると一気に大歓声が上がった。1点リードの9回。西武・岩城颯空(はくあ)投手(22)がマウンドへ。2日のロッテ戦(ZOZO)以来の登板で、「(間隔が)空いた分、試合の感覚が分かっていても、入り方が難しかったのはあった」と明かしながらも、緊張を感じさせない圧巻の投球で球場中の視線を一身に集めた。
先頭の黒川、続く浅村を自慢の直球で凡打に打ち取ると、最後はカウント3―1から「開き直ってゾーンに強い球を放る、そこだけ」と村林を147キロ直球で三飛に仕留めた。3人斬りで10セーブ目を挙げた。新人で登板13試合目での10セーブ到達は、NPBでは22年の巨人・大勢の11試合に次ぎ2番目で、パ・リーグでは最速記録。「知らないです!無頓着ですね」と無関心を装いながら「めちゃくちゃうれしいです」と破顔一笑だ。
球場の中心で躍動するきらびやかな姿からは一転、休日は寮の自室で1日を終えることも多いインドア派だ。「もう部屋から出ないです。二度寝とか楽しんで。スマホ見たりして気がついたら一日中ごろごろしてる日もあるし。本当につまらん人間です」。自分1人だけの空間でゆっくりと過ごし、試合に向けたエネルギーを蓄えている。
目指すは頂点だ。お立ち台でセーブ王への意気込みを問われると、「頑張ります」と力を込めた左腕。ルーキー守護神が試合を締め、チームは今季4度目の挑戦でついに貯金1に到達。実に25年7月13日以来299日ぶりの貯金生活だ。年齢を感じさせないどっしりとした新人が、チームを支えている。(大中 彩未)
◆岩城 颯空(いわき・はくあ)2003年9月17日、富山生まれ。22歳。富山商から中大に進学し、25年ドラフト2位で西武入り。3月31日のオリックス戦(ベルーナD)で新人では史上7人目のプロ初登板初セーブをマーク。今季年俸1250万円(推定)。
◆記録メモ 新人の岩城(西)が楽天戦で10セーブ(S)目をマーク。13試合目の登板で10S到達は新人では22年の大勢(巨)の11試合に次ぎ、2番目のスピード到達。パでは92年の河本育之(ロ)の19試合を更新して最速。また、球団の新人で10S以上をマークしたのは22Sの11年牧田和久以来2人目。