今季は遊撃手の打撃成績が向上中? パ・リーグ6球団の遊撃手事情を振り返る

パ・リーグ インサイト 望月遼太

オリックス・バファローズ 紅林弘太郎選手【写真:球団提供】
オリックス・バファローズ 紅林弘太郎選手【写真:球団提供】

内野の要を務める遊撃手の面々が、攻守にわたってチームをけん引

 2026年のパ・リーグでは、各球団で遊撃手を務める選手たちがそれぞれ存在感を放っている。レギュラー格の選手が打撃成績を向上させているという点も大きな特徴であり、文字通りに攻守にわたってチームをけん引する活躍を見せている選手が多いと言える。

 今回は、今季のパ・リーグで遊撃手として10試合以上で守備に就いた選手たちの顔ぶれを、球団ごとに紹介。チームの主力として奮闘を見せている遊撃手たちの活躍ぶりを確認していくとともに、今後の更なる活躍にも期待を寄せたい。(※成績は7月26日の試合終了時点、表の「遊撃出場試合」は遊撃手での出場試合数)

北海道日本ハムファイターズ

2026年 北海道日本ハムの遊撃手 ©PLM
2026年 北海道日本ハムの遊撃手 ©PLM

 水野達稀選手がチーム内で最多となる84試合で遊撃手として守備に就き、レギュラーとしての地位を確固たるものとしている。打率.291はリーグ5位、OPS.780はリーグ8位と打撃面で非常に高い貢献度を示しており、押しも押されもせぬチームの中心選手へと成長を遂げつつある。

 山縣秀選手は2025年に遊撃手として57試合に出場し、ポストシーズンでも活躍を見せていたが、今季は現時点で14試合と遊撃手としての出場機会はやや減少。その一方で、二塁手で10試合、三塁手で18試合とユーティリティ性を発揮しており、今後は打撃面で復調を示して活躍の場を広げたいところだ。

東北楽天ゴールデンイーグルス

2026年 東北楽天の遊撃手 ©PLM
2026年 東北楽天の遊撃手 ©PLM

 宗山塁選手はプロ1年目の2025年に遊撃手として116試合で守備に就いて規定打席にも到達し、打率.260を記録してベストナインにも輝く活躍を見せた。だが、今季は開幕前の故障で一軍初出場が7月まで遅れ、打率.179と復帰後も不振に苦しんでいる。今後は本来の調子を取り戻し、再びスケールの大きなプレーを見せてほしいところだ。

 村林一輝選手は2025年に主に三塁手を務めて最多安打のタイトルを獲得する活躍を見せたが、今季は宗山選手の故障もあって2024年以前の主戦場だった遊撃手に復帰。守備の負担が増す中でも打率.284と前年同様に優れた成績を残し、勝負強い打撃を随所で披露。宗山選手の復帰に伴い現在は二塁手を務めており、幅広い役割を担ってチームを支えている。

埼玉西武ライオンズ

2026年 埼玉西武の遊撃手 ©PLM
2026年 埼玉西武の遊撃手 ©PLM

 滝澤夏央選手は昨季までバッティングを大きな課題としていたが、今季はリーグ4位の打率.295と打撃開眼。以前から評価が高かった守備面でも二塁と遊撃を兼任しながらハイレベルなプレーを見せており、内野守備の要を務められるだけの能力を持つことをあらためて証明。攻守にわたって活躍を見せ、一躍大ブレイクを果たすシーズンとなりつつある。

 源田壮亮選手は開幕前に開催されたワールド・ベースボール・クラシックで日本代表の遊撃手として大活躍を見せたが、開幕後は打率.206と前年に続いて低打率にあえいでいる。それでも、遊撃手としてチーム最多の76試合に出場し、7月は月間打率.444と好成績を残しているだけに、7年連続で三井ゴールデン・グラブ賞を獲得した名手の巻き返しなるかに注目だ。

千葉ロッテマリーンズ

2026年 千葉ロッテの遊撃手 ©PLM
2026年 千葉ロッテの遊撃手 ©PLM

 友杉篤輝選手が4月に月間打率.366と好調な打撃を見せ、現時点でキャリア平均の打率.230を上回る打率.249という数字を記録。守備でも幾度となく好プレーを披露してチームを救い、4月下旬以降はレギュラーとして攻守にわたって活躍を続けた。7月22日に発熱が原因で一軍登録を抹消されたが、後半戦も元気に活躍する姿を見せてほしいところだ。

 小川龍成選手は現在は二塁手として出場を重ねているが、友杉選手が遊撃手の定位置をつかむ前のシーズン序盤は二塁と遊撃を兼任し、広い守備範囲を活かして奮闘を見せていた。昨オフに東北楽天から移籍し、6月5日に支配下登録された山崎剛選手も遊撃手として16試合に出場し、打率.279と一定の数字を記録。ユーティリティ性が高い選手が多さが特徴的だ。

オリックス・バファローズ

2026年 オリックスの遊撃手 ©PLM
2026年 オリックスの遊撃手 ©PLM

 紅林弘太郎選手がチーム最多の87試合に遊撃手として出場しており、遊撃手として10試合以上に出場した選手は他に一人もいない。紅林選手は既に自己最多を更新する12本塁打を放ち、OPSも自己最高の.740という数字を記録。初めてOPS.700以上を記録した昨季を上回る、現時点におけるキャリアハイのシーズンを送る可能性を十二分に示している。

福岡ソフトバンクホークス

2026年 福岡ソフトバンクの遊撃手 ©PLM
2026年 福岡ソフトバンクの遊撃手 ©PLM

 4人もの選手が遊撃を務めているのが、首位を走る福岡ソフトバンクだ。

 プロ2年目の庄子雄大選手が遊撃手としてチーム最多の46試合で守備に就き、リーグ3位の14盗塁と持ち味を発揮。6月以降は2カ月連続で月間打率1割台と疲労の色も見えるが、ここから盛り返してブレイクを果たせるか。それとは正反対に、4月と5月の月間打率が1割台だった野村勇選手は6月に打率.333、4本塁打と復調を見せ、7月も月間打率.292と好調が持続。復活を果たした昨季の再現なるかに注目だ。

 長きにわたって遊撃手を務めたプロ17年目の今宮健太選手は打率.197と苦しんでいるが、本職の遊撃手に加えて二塁手で11試合、三塁手で2試合にそれぞれ出場。川瀬晃選手も遊撃手で21試合、二塁手で15試合、三塁手で3試合、一塁手で2試合と内野の全ポジションで守備に就き、例年通りにスーパーサブとして堅実な働きを見せている。

今後も各球団の遊撃手が躍動を続け、ハイレベルなプレーの数々を見せてくれるか

 水野選手、村林選手、滝澤選手、友杉選手、紅林選手と、大半の球団の遊撃手がキャリア平均を上回る打撃成績を残している点が特徴的だ。福岡ソフトバンクでも23歳の庄子選手が俊足を生かして台頭を見せており、野村勇選手も6月以降は大きく状態を挙げているだけに、今後の定位置争いは要注目となりそうだ。

 今後も各球団の遊撃手が攻守にわたって躍動を続け、内野の要に相応しい存在としてチームをけん引するか。今季はハイレベルな活躍を見せる選手が例年以上に多いだけに、残るシーズンにおける各選手のプレーに注目する価値は大いにあることだろう。

文・望月遼太

記事提供:パ・リーグ インサイト

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