「でかかったねー」日本ハム・新庄監督の秘策が2夜連続で炸裂 球団初の甲子園3連戦3連勝 

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生還した矢沢〈12〉をバンザイで迎える新庄監督(右)(カメラ・豊田 秀一)

◆日本生命セ・パ交流戦 2026 阪神2―4日本ハム(28日・甲子園)

 甲子園を完全に新庄野球が支配した。日本ハム・新庄剛志監督(54)は、右手をサムアップし、満面の笑みを見せた。3―1の9回1死一、三塁、細川が初球を一塁方向にセーフティースクイズ。一塁・大山が本塁に送球するも三塁走者・矢沢の左手が先に本塁をかすめた。貴重な4点目を2夜連続の“新庄スペシャル”で奪った。

 「でかかったねー。大山くんの前に転がってグラブトスが浮いてくれと。慌てるとどうしても(グラブの)網に引っかかる。そうなってくれたんでよかった」と冗舌に説明。直前に三塁走者を清宮幸から俊足の矢沢に代え、相手守備の乱れも想定した策が完全にはまった。27日は“偽装重盗”を披露するなど2夜連続で小技を駆使し、セ首位の阪神を圧倒した。

 地道に舞台を整えた。9回1死三塁、細川の前打者・奈良間の初球には犠打の構えから見逃す“フェイクスクイズ”。2ストライクからエンドランを2度仕掛けた。2球ともファウルとなったが四球を選び、「あんだけエンドランを続けたら、ピッチャーもなんかあると思ってフォアボールになりますよ」と想定通り。空振りなら併殺の可能性もあったが、キャンプから磨いてきた秘策で、一、三塁を生み出した。

 セーフティースクイズを決めた細川は「一、三塁になったら何らかのサインはあると思っていた」とうなずけば、四球をもぎとった奈良間は「1点が欲しい中で、いろんなことができるのもチームの強さ」と、胸を張る。指揮官とチルドレンの心は一つだった。

 球団初となる敵地・甲子園で3連戦3連勝を飾った。89年ドラフト5位で阪神に入団し、長く過ごしたかつての“本拠”。26日に監督通算300勝も達成した際に「甲子園でできたのはうれしい。昔から、この雰囲気は、下からこみ上げてくる楽しさがすごくある」と懐古していた特別な舞台で、格別な思いだ。

 チームは今季2度目の同一カード3連勝で勝率を5割に戻した。29日からはエスコンで巨人と3連戦。「(映像を)見て勉強して臨みます」と指揮官。敵を惑わす新庄野球が今季もセ・リーグの脅威となる。(川上 晴輝)

 ◆F新庄監督と甲子園 就任1年目の22年は3連敗。初戦は万波の本塁打などで3回までに6点リードも先発の上沢ら投手陣がリードを守れず逆転負け。24年は2勝1敗。初戦の岡田監督とのメンバー表交換では背番号「63」「新庄監督」と記された阪神のユニホームを着用し、古巣のファンを沸かせた。26年は初戦で監督通算300勝を達成し、3連勝を飾った。

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