
◆パ・リーグ ロッテ3―1西武(27日・ZOZOマリン)
昨季最下位からの巻き返しを狙うロッテに、ニューヒーローが誕生した。ドラフト2位左腕の毛利海大投手(22)=明大=が5回70球を投げて4安打無失点、2奪三振の力投。球団の新人では1950年の榎原好(えばら・よしみ)以来、76年ぶり2人目となるルーキー開幕星を挙げ、サブロー監督(49)に初勝利をプレゼントした。
登板前夜は落ち着かず、寝ては起きてを何度も繰り返して運命の日を迎えた。睡眠不足でもマウンドに上がれば、強心臓ぶりを発揮。ハイライトは1点リードの4回2死一、二塁の場面。源田から空振り三振を奪ってピンチを脱すると大声で叫んだ。踏ん張れたのは、大役に抜てきしてくれた指揮官への思い。「何とかサブさんの初勝利を自分が決められるように、という気持ちでした」と初めてのお立ち台では、面と向かっては決して言えない「サブさん」の呼称で感謝を口にした。
試合で実力を発揮するために、明大時代から巧みに利用してきたのがアロマや香水だった。登板前にはお気に入りの香水を2プッシュするのがルーチン。「自分は匂いでリラックスできるので」と好きな香りで極度の緊張を和らげて、客席に招待した両親の前での好投につなげた。
サブロー監督は「僕が勝ったことよりも、毛利が勝てたことがうれしい。ここからウチのエースとしてやっていってもらうためにプレゼントします」と孝行息子に初勝利のウィニングボールを譲った。伸び盛りの若手を鍛えながら、白星を重ねていく。
(阿見 俊輔)
◆毛利 海大(もうり・かいと)2003年9月14日、福岡県生まれ。22歳。福岡大大濠では21年センバツに出場したが、準々決勝で東海大相模に敗れた。東京六大学リーグの明大では昨春のリーグ戦で防御率1・34をマークして最優秀防御率とベストナインを獲得するなど通算28試合で14勝2敗、防御率1・46。25年ドラフト2位でロッテに入団した。177センチ、77キロ。左投左打。今季の推定年俸は1200万円。
◆記録メモ 新人の毛利(ロ)が開幕投手で勝利。この日の竹丸(巨)と合わせて、2リーグ制後8、9人目の新人開幕投手勝利。パでは58年杉浦忠(南海)以来4人目。球団では、毎日時代の榎原好以来76年ぶり2人目になる。