
西武・冨士大和投手(19)が10日、契約更改に臨み、現状維持の年俸280万円(金額は推定)でサイン。阪神・藤川監督も素質を称賛した左腕は、2年目の来季へ「1軍で初勝利を達成したい」と誓った。
大宮東から昨秋育成ドラフト1位で西武に入団した186センチの大型左腕。ルーキーイヤーは支配下昇格こそ果たせなかったが、独特なフォームから投げ下ろす最速151キロの直球で奪三振を量産。「2軍初勝利をさせていただいて、充実した1年間だった。ストレートが有名な選手にも通用することが分かったので、変化球を磨くことが来季の鍵かな」と確かな手応えを得た1年となった。
11月15日~12月7日には、台湾で開催された「2025アジアウィンターベースボールリーグ」へ参加。3試合に先発し、15回と1/3を投げリーグトップの防御率0・59、同2位の18奪三振と躍動した。「ランナーを出すことが結構多かったんですけど、調子があまり上がらない中でもピッチングをしっかり組み立てることができた」他球団の選手とともに戦い、学びも多かった1か月。「スライダーの新しい握りを教えてもらったり、少しフォームの乱れがあったのでそこを修正したり」広池球団本部長も「彼はどこに行っても色んなものを吸収する。自分の中で課題を言語化してそれをコツコツつぶしていく姿勢、しかも一つ一つしっかりクリアしていくのが素晴らしいところ」と語る行動力が大きな魅力だ。
今秋の「みやざき・フェニックスリーグ」では、10月8日の阪神戦(南郷)に先発し、リーグ王者をほんろう。相手の藤川監督からもその素質を手放しで称賛された。自主トレは、左のエース・隅田に師事する。「お願いしました。同じ左投手として先発をずっとしている選手。先発としての心構えだったり、隅田さんは150キロ出るので、それを維持できるウェートや投げ方など色々なことを学びたい」来季の目標は「支配下登録を必ず勝ち取って、1軍で初勝利を達成」すること。新たな逸材の来季の飛躍に注目だ。(大中 彩未)
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