【オリックス】平野佳寿、引退試合「もう、お釣りが来るくらいにやらせてもらった」宝刀フォークで三振締め

スポーツ報知

9回無死、中村晃を三振に仕留め岸田護監督(右)と握手する平野佳寿(カメラ・朝田 秀司)

◆パ・リーグ オリックス0―9ソフトバンク(25日・京セラドーム大阪)

 今季限りで現役を引退するオリックス・平野佳寿投手兼投手コーチ(42)が25日、ソフトバンク戦(京セラD)で引退セレモニーに臨んだ。慣れ親しんだ9回のマウンドに上がり、先頭の中村晃を空振り三振。日米通算853試合目の登板を締めくくった。オリックスの選手として初めて名球会入りし、同通算258セーブ205ホールドと唯一無二の実績を残したレジェンド。元オリックス監督で恩師の一人でもある阪神・岡田彰布オーナー付顧問(68)らがサプライズで花束を贈った。

 オリックス・平野は、万感の思いを右腕に込めた。「もう、お釣りが来るくらいにやらせてもらった。感謝しかないです」。投手陣にハイタッチで9回のマウンドへ送られた。打席に、同じく今季限りで現役を退く中村晃を迎えた。真っすぐ4球でカウント2―2に整え、宝刀フォークで空振り三振。「何か縁があるのか分からないけど、よかったと思います」と盟友の岸田監督と固く握手を交わし、21年の旅路を終えた。

 05年ドラフト同期の指揮官とは現役時代、オフに合同自主トレを行った間柄。午前中は10種以上の体幹トレーニング、100メートル×10本のインターバル走に高い意識で取り組んだ。肩の力が抜けたのは、負けた人がメンバー全員分の昼食代を持つというルールで行われたゲーム。「50、40、30、20、10メートル」×3本のシャトルランでは、比嘉投手コーチと3人で冗談から本気の勝負に発展することもあった。「しっかり動いたからええやろ(笑)」と、みんなで中華料理を平らげたのも思い出だ。

 「メリハリ」は、コーチとなった今季も大切にしていた。「2アウトを取って満足したらダメやで」「大きく投げろ。お前はすごいんやから、もっと自分を信じなさい」。開幕直後、育成のマシューにはプロとしてあるべき姿を伝えた。グラウンドを離れると、面白い兄貴分。エスピノーザに「かめへん、かめへん」と関西弁を教え、投手陣を和ませた日もあった。

 日米通算258セーブ、205ホールドを積み上げたレジェンド守護神。「仕事だから、逃げるわけにはいかない。本当に、その言葉に助けられた」。引退後、球団はポストを用意する方針だ。「もし一緒にやれるのなら、下で働いて胴上げを」と指導者としての将来にも意欲を見せる。21年間、貫いた「一所懸命」の最終章。3万6138人の記憶に、色濃く刻まれた。(南部 俊太)

 〇…平野の「引退特別号」(タブロイド判オールカラー16ページ、税込み1000円)が、京セラDなどで販売された。2日間限定販売で、球団直営店「Bs SHOP」では初日分が完売。大阪府在住の20代女性は「最後にどうしても点を取られたくないとき、平野さんが抑えてくれる安心感があった。小さい頃から大好きだったので、購入させていただきました」と、レジェンド守護神で飾られた表紙を感慨深げに見つめた。

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