
◆パ・リーグ 日本ハム6―5楽天(22日・エスコンフィールド)
日本ハムが一丸となっての勝利で「卓さん」の引退試合に花を添えた。楽天に5回まで0―5とされながら、6回の水谷の逆転2ランなど大逆転で2連勝。18年の現役ラスト試合となった中島卓也内野手(35)を、最高の形で送り出した。
その存在が、2位西武に0・5ゲーム差に詰める一因となった。3―5とした5回無死二塁。中島は一、二間寄りのゴロの打球に、全力で走り、左足を懸命に伸ばし内野安打にした。「がむしゃらにやってきた」と言う野球人生を表す一打が、現役最後の通算737安打目となった。
「最後はファイターズで終わりたい気持ちが強かった」。1軍出場機会がなかった今季、熟考の末に選んだ道。初回の守備につく際から、目には涙が浮かんだ。引退セレモニーではこらえてきた感情を抑えることができなかった。「このユニホームを着て18年やれたのは本当に幸せでした」。思いをそう言葉にした。
福岡工から08年ドラフト5位で入団したが「プロになれると思ってなかったので。最初の3年間は本当に苦しかった」。貫いた信条は「決めたことはやり続ける」。最善のプレーができるように準備を怠らず、守備を磨き、粘り強い打撃で遊撃の定位置をつかんだ。努力が結実し、16年には全試合出場で日本一の原動力となった。
ポストは未定も、来年も球団には残る。「ファイターズには感謝しかない」。更なる恩返しへ、中島が新たな道を歩み出す。
◆中島 卓也(なかしま・たくや)1991年1月11日、福岡県生まれ。35歳。福岡工では三嶋(元DeNA)と同期で甲子園出場はなし。08年ドラフト5位で日本ハム入団。11年に1軍デビュー。15年に34盗塁で盗塁王、遊撃のベストナインに輝き、同年のプレミア12日本代表に選出。通算1314試合で737安打、2本塁打、181打点、206盗塁。178センチ、77キロ。右投左打。年俸2500万円。既婚。