ロッテの愛斗は6月12日に再昇格を果たしてから17試合に出場し、打率.273、1本塁打、8打点、2犠打とスタメンでの出場機会で“結果”を残している。
再昇格後初スタメンとなった6月12日のDeNA戦は無安打だったが、翌13日のDeNA戦では1-15の4回二死二、三塁の第2打席、篠木健太郎が2ボール2ストライクから投じた5球目の150キロストレートを右中間を破る2点適時三塁打と再昇格後初安打をマーク。
リーグ戦再開後初戦となった6月19日の楽天戦では、4-4の6回二死満塁の第3打席、「みんなで繋いだチャンスでしたし、代打を出さずに信じてくれたので、集中していきました。打てて良かったです」と、柴田大地が3ボール2ストライクから投じた6球目のストレートをレフトスタンドに移籍後第1号となる決勝の満塁本塁打。
“長打”にこだわり取り組んできた中で、この本塁打は西武時代、自主トレで一緒に汗を流す師匠・浅村栄斗(楽天)の前での恩返し弾となった。
「5年目くらいから自主トレを一緒にやってきているので、いいところも見せられたり、西武の時はいいところ見せられたり悪いところも見てもらったりあった。移籍して初めてのホームランを師匠の前で打てて、あんな1本だけでは恩返しとは言えないですけど、ずっと教えてもらっていた人の前で打てたというのは良い思い出というか、良かったなと思いますね」
21日の楽天戦と28日のソフトバンク戦ではマルチ安打を放ち、スタメンのチャンスで確実にアピールした。今季3度目のマルチ安打を達成した7月5日のソフトバンク戦、「久々(のスタメン)だったので、積極的に打ちに行った結果、粘れてヒットになったのは結果として良かったかなと思います」と、0-3の3回無死走者なしの第1打席、ファウルで粘りに粘って松本晴が3ボール2ストライクから投じた11球目のストレートをセンター前に運ぶ安打でチャンスメイクし、藤原恭大の2点適時打に繋げ、非常に内容のある打席だった。
7月はスタメン出場した試合、7試合中5試合で安打を放ち、15日の西武戦でも2-2の6回二死走者なしの第3打席、黒田将矢が2ボール1ストライクから投じたストレートをセンターオーバーの二塁打を放った。
◆ 走塁と守備
走塁でも昇格後は盗塁こそないが、6月28日のソフトバンク戦、0-3の5回無死一塁で友杉篤輝の左飛でレフト・近藤健介の捕球体勢を見て、二塁にタッチアップする好走塁。
「だいたい走塁とか守備とかのいける、いけないというのは自分の判断だと思っています。自分が外野手でああいう捕り方をして、あの体勢になった時点でいけるなと思ったのでいきました」
守っても同日のソフトバンク戦、0-0の初回一死走者なしで周東佑京が放った浅い左中間のセンターフライをダイビングキャッチ。7月15日の西武戦、3-7の8回一死三塁で滝澤夏央のセンターフライを捕球し、ホームを狙った三塁走者・西川愛也を矢のような送球でタッチアウトにした。
「ずっと言っていますけど、野球はバッティングだけじゃない。走塁も守備も色々やることがあるので、今の時代は投高打低と言われて、みんなバッティングのことに頭がいっている。それはわかるんですけど、野球というスポーツはバッティングだけじゃなくて守備も走塁もあるんだぞと。それが自分の持ち味だと思いますし、そこは変えずにやっていきたいです」
隙のない走塁と守備、そこにバッティングも結果がついてくるようになった。「チームとしては1勝だけでなく、勝ちを続けて、個人としては変えずに自分がやってきたこと。バッティングだけでなく、守備も走塁も今までやってきたことを全部出せるように1日、1日先を考えずにやりたいなと思います」。目の前の1日を大切に過ごしていく。
取材・文=岩下雄太