「数字というよりかはタイトルが欲しいので、セーブ王を狙ってやっていきたいと思います。40セーブというところが目標ですし、最低限30セーブ取らないとタイトルはかすりもしないと思うので、30セーブ以上を目標に一旦設定してタイトルを狙える位置にできればいいなと思っています」
ロッテ・横山陸人は昨年11月27日に行われた契約更改後の記者会見で、“セーブ王”獲得を今季の目標の一つに掲げた。昨季終盤抑えを務め、自己最多の12セーブを挙げた横山は開幕から勝ち試合の最後を締めくくるクローザーを任されてる。
開幕戦となった3月27日の西武戦、3-1の9回に登板し、13球を投げ、被安打0、2奪三振、無失点に抑え、チームの今季初勝利に導いた。この日の登板で、3-1の9回一死走者なしで外崎修汰に投じた初球、139キロインコーススライダーを投げた。1月の自主トレ公開の際に「球速を速くして135〜40くらいの間で横変化の大きい、スイーパー系のボールを投げている感じです」と速いスライダーを練習していると話していたが、練習試合、オープン戦では投げてないなかった。
この球がオフに練習していたスイーパーなのか翌日確認すると、「それに近い球種ですね」と一言。練習試合、オープン戦で投げていなかった理由について訊くと、「全然完成しきれていない球種。自分の選択肢としては後の方の選択肢なので、ワンアウトも取れて、立場的に有利な状況だったので。サインも出たので投げてみた感じです」と説明した。
シンカーも「力感だったり、握りのところをリリースの感じを変えたりとかは、しています」と、カウント球と空振りを取る球で投げ分けている。昨年夏場以降に、右打者にもシンカーで空振りが取れるようになったことで、被打率、奪三振数がアップし、投球の幅を広げた。今季もここまで右打者に対して、6打数0被安打、2奪三振と完璧に抑え込んでいる。
変化球を活かすのもストレートがあってこそ。昨季途中に先発を経験し、そこで8割の力で投げることを覚え、リリーフに配置転換後も安定した投球を見せた。シーズン終了後の昨年10月18日の取材で、「どうしても競った場面で10割でコントロールできる球をなげられなきゃいけない場面も出てくると思う。思いっきり投げた中でのコントロールを磨きをかけて行けたらいいかなと思います」と、“10割”の力で投げた時でも、“8割”の力で投げた時と同じようなストレートの制球を保ちたいと語っていた。
開幕戦の登板では、「コントロールよく投げられました。開幕戦なので緊張感もありましたし、その中でしっかり自分の一番良いパフォーマンスが出せたので、そういうところでは無駄な力感なく、投げられたのは良かったのかなと思います」と振り返った。
今季、マリーンズが勝利を積み重ねていくためには、1点のリードを守り抜きる必要がある。僅差のゲームが増えることが予想される中で、横山の役割は非常に重要だ。
「1年間クローザーでやらないと意味がないですし、そういう場面が来れば、いつでも使われるような。セーブシチュエーションは絶対に横山だと思ってもらえるような監督、コーチにアピールして、結果を出せていければいいかなと思っています」
1年間通して、投げきれそうなイメージはあるのだろうかーー。
「毎年4月後半から5月ぐらいは調子を落としてしまうところがある。自分の体と色々ホークアイで数値も出るので、そういうところで自分の良し悪しを分かりながら、1年間シーズン通して調子を維持できればいいかなと思います」
現在リーグ2位タイの3セーブをマークし、4試合の登板はセーブシチュエーション、同点と競った場面でのマウンド。今季こそシーズン通して一軍で投げぬき、2年連続50試合登板、そして今季の目標に掲げたセーブ王のタイトルを掴み取りたい。
取材・文=岩下雄太