
オリックス・宮城大弥投手(24)が10日、左肘内側側副靱帯(じんたい)損傷のため出場選手登録を抹消された。9日のロッテ戦(京セラD)の6回途中に違和感を訴え、緊急降板。この日、大阪市内の病院を受診していた。このまま長期離脱は避けられず、左肘靱帯の再建術(通称=トミー・ジョン手術)に踏み切る可能性も出てきた。
宮城にとって左肘の負傷は初めて。「まだ全然、分からない状態なので…」と打ち明けた9日の試合後から一夜明け、あまりにもつらい現実に直面した。
プロ7年目の今季は2大会連続でWBCに出場し、帰国後はオープン戦で1試合に登板。「可能性があるのなら、投手として目指したい」と3月27日の楽天戦(京セラD)で3年連続3度目の開幕投手を務めた。ここまで3試合で1勝1敗、防御率4・05だが、首脳陣も左腕の状態に最大限配慮。球数も56球、87球、94球と段階を踏んでいる中でのアクシデントだっただけに、岸田監督は「一応明日、横浜の病院に行くので、それ次第。診察次第でまた、いろいろ決まってくる」と話すにとどめた。
同様の診断を受けた投手が、保存療法を選択肢にすることもある一方、一切の不安を取り除くためにメスを入れるケースが増えている。トミー・ジョン手術を受ければ、一般的に復帰まで1年以上とされるが、近年は人工靱帯で補強するハイブリッド法も出てきた。また復帰までのリハビリプログラムも確立しており、完全復活を果たしてきた例も多い。
23年のオフに山本(ドジャース)がメジャー挑戦し、25年から背番号「18」を受け継いだ。「キャリアハイを更新して、優勝すること。先発の柱として、負けない投手になる」と3年ぶりの覇権奪回を誓ってきた絶対的エース。宮城が、オリックスが受けたショックの大きさは計り知れない。
◇トミー・ジョン手術 内側側副じん帯の再建術。損傷した肘の靱帯を切除し、他の部位から正常な腱(けん)を移植する。1970年代にフランク・ジョーブ博士が考案し、ドジャースの投手だったトミー・ジョンが74年に初めて手術を受けたことから、この名称が付いた。投手の場合は復帰まで1年以上を要するとされる。過去には村田兆治(ロッテ)、桑田真澄(巨人)、ダルビッシュ(レンジャーズ)、大谷翔平(エンゼルス)、種市篤暉(ロッテ)、高橋遥人(阪神)、山崎颯一郎(オリックス)らが手術を受け、復活している(所属は当時)。