アンドレ・ジャクソンが今季、1年間先発ローテーションの一角で、“計算”通りの働きができれば、ロッテに大きな力になる。
ジャクソンは昨季までプレーしたDeNAでは、1年目の24年が26試合・143回を投げ、8勝7敗、防御率2.90、昨季は25試合・150回2/3を投げ、10勝7敗、防御率2.33の成績を残した。DeNA時代は2年連続で規定投球回に到達し、日本で実績のある先発投手だ。
移籍後初登板となった4月1日の日本ハム戦は、さすがの投球だった。立ち上がりから力強いストレートとチェンジアップを軸に、日本ハム打線を制圧。0-0の初回一死走者なしで清宮幸太郎を2ボール1ストライクから4球目の141キロチェンジアップで見逃し、5球目の140キロチェンジアップでファウルとチェンジアップを意識がある中で、続く6球目の高めの156キロのストレートで空振り三振に仕留めたのは見事だった。
ジャクソンは前回登板のチェンジアップについて「チェンジアップでストライクが取れるので、特に深いカウント、追い込んでからのチェンジアップはすごい有効的だと思ったので、多投しました」と明かした。
チェンジアップは140キロ前後の球速帯。ストレートに近い軌道を意識して投げているのだろうかーー。
「ストレートの軌道でチェンジアップというのをギリギリまで、まっすぐだという気持ちをつけるというか、そういう気持ちで投げていますね」
前回登板では「ゲームが進むにつれて、1巡目2巡目というのは、慣れてくるのでバッターに違う球種もあるんだというのを見せるためには、だんだん違った球種を入れるのが必要だと思います」と、1巡目にストレート、チェンジアップ、カットボールの3球種を中心に投げ、2巡目からはナックルカーブを使い日本ハム打線の的を絞らせなかった。
ジャクソンの投球を見ていると、ストレート、チェンジアップ、ナックルカーブ、カットボールと、どの球種でカウントが取れ、決め球に使える。「すべての球種でストライクが取れると思いますけど、重要なのはいかにコースにきっちり投げて、そこをとにかく当てられないように、バットを振らせるのかが大事だと思います」と、コントロールの重要性を力説する。
変化球を活かすのもストレートがあってこそ。「まっすぐが活きている日は変化球も活きてくる。コンビネーションが大事だと思いますので、そういう気持ちで投げています」と本人も自覚する。
先発ローテーションとしてシーズン通して活躍が求められる中で、ジャクソンにどんなピッチングで今季チームに貢献していきたいか質問すると、「言ってください。どういうピッチングをした方がいいですか?」と、“逆質問”された。
規定投球回到達、シーズン通して中6日で投げ続けて欲しいとお願いすると、ジャクソンは「その通りだと思いますので、それを目指してやっていきます」と笑顔で答えた。
現在マリーンズ先発陣で計算のできる5年連続規定投球回到達中の小島和哉が6日に一軍登録抹消され、WBC日本代表の種市篤暉は一軍登板に向けファームで調整しているところ。2枚看板が不在の中で、やはり計算のできるジャクソンには今だけでなく、シーズン通してローテーションを守り、且つチームを勝利に数多く導いてほしい。
(アンドレ・ジャクソン投手通訳=千葉ロッテマリーンズ・矢嶋隆文通訳)
取材・文=岩下雄太