祝・日米通算200勝。2013年の田中将大が示した「凄み」を3つの映像で振り返る

2025.10.1(水) 10:00 パ・リーグ インサイト
日米通算200勝を達成した田中将大投手(写真は東北楽天ゴールデンイーグルス在籍時)©RakutenEagles

24勝0敗という圧倒的な投球を展開し、球団初のリーグ優勝と日本一の立役者に

 2025年9月30日、田中将大投手が日米通算200勝を達成した。田中投手はNPBにおけるキャリアの大半を東北楽天で過ごし、11シーズンの在籍で通算119勝を挙げた実績を持つ。2013年には24勝0敗、防御率1.27という球史に残る好成績でチームを力強くけん引し、球団史上初のリーグ優勝と日本一の立役者となる圧倒的な活躍を見せた。
 今回は、田中投手が球界を席巻した2013年に見せたピッチングの中から、とりわけ投手としての凄みを感じさせた3つのシーンを紹介。ピンチを迎えた時にこそ真価を発揮し、一気にギアを上げて相手に得点を許さないという田中投手の特性が存分に表れた投球の数々を、実際の映像と共に振り返っていきたい。

無死満塁のピンチを乗り切る、気迫の無失点投球(2013年6月16日 対阪神)

 阪神との交流戦で先発マウンドに上がった田中投手は、2回表に新井貴浩氏と坂克彦氏に連打を浴び、続く藤井彰人氏の送りバントは内野安打となる。これによって、試合序盤から無死満塁という絶体絶命のピンチを背負うことになった。
 しかし、ここから荒木郁也氏を三振に仕留めてまず1アウトを奪うと、続く大和氏には鋭い当たりを打たれるも、一塁手の銀次氏の好守によって2つめのアウトを取る。最後は西岡剛氏をショートライナーに打ち取り、気迫の投球で無死満塁の大ピンチを無失点で切り抜けた。その後は相手打線に付け入る隙を与えず、127球の熱投で完封勝利を飾っている。

若き日の大谷翔平選手に投げ勝つ、1点差の完投勝利(2013年9月6日 対北海道日本ハム)

 当時はプロ1年目だった大谷翔平選手との投げ合いで始まったこの試合で、田中投手は同年の本塁打王でもあるミチェル・アブレイユ氏に一発を浴びて先制を許す。4回表には佐藤賢治氏の適時打で2点目を失ったが、5回裏に藤田一也氏の適時打で同点に追い付くと、6回裏には松井稼頭央氏が勝ち越しの本塁打を放ち、打線の奮起によって試合をひっ...

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