倉敷商の大先輩には故・星野仙一氏
東北楽天のドラフト3位・引地秀一郎投手は“闘将魂”を胸に壮大な目標を誓った。22日に行われた入団会見ではヤンキース・田中将大投手が東北楽天時代の2013年に記録した開幕24連勝超えを口にしている。
188センチ、84キロのがっちりとした体格で、強い腕の振りから繰り出すストレートの最速は151キロ。甲子園出場はなく、全国でそのベールを脱ぐことはなかったが、ポテンシャル高さと将来性が買われた。高校の先輩には今年1月に亡くなった星野仙一副会長(享年70)がいる。
倉敷商の制服姿で壇上に上がった引地は「自分のアピールポイントは(高校の)星野仙一大先輩のように強い気持ちでどんどんバッターに向かっていくところと、まだ自分の中で伸びていくと思っているストレートが武器であり、アピールポイントです」と言い切った。
早速、負けず嫌いな一面も見せた。同席した平石洋介監督は「ちょっと、元気がないなと。まだまだ素を出していませんので、素の部分をキャンプの間に思いっきり引っ張り出したいと思います」とルーキーたちの印象を話すと、ドラフト1位の辰己涼介外野手が「多分、僕が一番、元気があると思うので、この同期入団の先頭に立って、チームの顔となってやっていきたいなと思います」。
これに対し、18歳の引地は「ついこの間まで高校野球をしていたので、元気という面では自分もあると思う。辰己さんに負けないように元気を出してチームを引っ張っていけたらと思います」とライバル心をのぞかせた。
岡山が生んだ剛腕の目標は高い。「田中将大さんが開幕24連勝したので、開幕25連勝できるように頑張っていきたいです」。2013年シーズン。入団7年目の田中は開幕から無傷の24連勝で東北楽天を初の日本一に導いた。記者から「ファンの方から何と呼ばれたいか」と聞かれると、田中が「マー君」と呼ばれていたことにかけて「自分は、シュー君でお願いします」とアピール。星野副会長の魂を胸に、東北楽天のエースを目指す。
(高橋昌江 / Masae Takahashi)
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