【試合戦評】炎獅子で20勝4敗。埼玉西武・栗山選手が呼び込んだ劇的な幕切れで白星締め

パ・リーグ インサイト

2017.8.17(木) 00:00

今夏、埼玉西武の快進撃を彩った炎獅子ユニホームを着用して臨む、「ライオンズ フェスティバルズ 2017」もいよいよ今日が最終日。勝利で締めくくりたいこの一戦の先発は、エース・菊池投手。前回登板のオリックス戦では、同点で迎えた8回に痛恨の勝ち越し打を許す悔しい内容に。今日はエースとしての役割を全うし、自己最多に並ぶ12勝目をつかみたい。

対する楽天は、昨日の敗戦で埼玉西武戦は直近5連敗。ゲーム差は3.5となりいよいよ油断できない状況となった。明日から控える首位・福岡ソフトバンクとの3連戦に向けても、今カード3連敗は免れたい今日の試合、先発のマウンドには安樂投手が上がる。故障離脱もあり、今季は1勝に留まっている右腕だが、ペゲーロ選手が復帰して厚みを増した打線の援護を受けながら、チームを連敗ストップに導きたい。

序盤の3イニングスは、菊池投手が速球を主体に力で押す投球を見せれば、安樂投手は緩いカーブを巧みに交える投球で埼玉西武打線を翻弄。お互いに失点を許さず、0対0のまま試合は中盤に突入する。

4回表、楽天は3四死球で1死満塁と、この試合初めて得点圏に走者を進めたものの、無得点に終わる。その裏、埼玉西武も4番・浅村選手が二塁打を放ち、初回以来の得点機を演出したが、続く山川選手が遊ゴロに倒れ、先制ならず。両先発が互いに譲らず、手に汗握る投手戦が繰り広げられる。

安樂投手は7本の安打を打たれ、再三ピンチを招きながらも、粘りの投球で7回を無失点に抑え、先発の役割を全うする。代わって登板した高梨投手も、8回裏の1イニングをキッチリ抑え先制点を許さない。一方、埼玉西武の先発・菊池投手は100球を超えても150キロを連発するなど、その勢いはまったく衰えず。9イニングスを7奪三振、無失点に抑える完璧な投球。互いに点を奪えないまま、試合はいよいよ最終盤、9回裏を迎える。

高梨投手に代わってマウンドに上がったハーマン投手の前に、5番・山川選手、6番・森選手が打ち取られ、簡単に2死を奪われる。しかし、7番・外崎選手が二塁打を放つと、続く炭谷選手が死球でつなぎ、2死1,2塁の好機を作る。この場面で、代打・栗山選手が高めの直球を捉え、左翼席に飛び込む7号3ラン。頼れるベテランの一撃で、埼玉西武がサヨナラ勝利を収めた。

息詰まる投手戦を、劇的な幕切れで埼玉西武が制した。菊池投手は9回111球を投じる熱投で、7月7日以来今季3度目の完封勝利。その投球に応えるように、栗山選手が一振りで最高の結果を出した。投打が見事にかみ合い、今カードを3連勝した埼玉西武は、これで楽天とのゲーム差を2.5とし、いよいよその背中を視界に捉えた。

一方の楽天は安楽投手の好投に報いることができず、痛恨の3連敗。埼玉西武・菊池投手の前に、打線がわずか2安打に抑えられ、数少ない得点機を生かせなかった。

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