「うちは勝っていくしかない」。鷹が“是が非でも勝利”という執念で勝ち取った1勝

パ・リーグ インサイト

2018.8.29(水) 22:35

福岡ソフトバンクホークス・明石健志選手(C)PLM
福岡ソフトバンクホークス・明石健志選手(C)PLM

総力戦の終盤へ。福岡ソフトバンクが29日、千葉ロッテに快勝し、貯金を再び10とした。

待望のタイムリーが、試合を動かした。6回1死満塁、甲斐選手に代わって送り込まれた代打・明石選手が、一塁線にたたきつける2点適時二塁打。打率1割台と苦しんでいる今季。「一ゴロだけはやめてくれ」という願いもこもった価値ある一撃で、チームの目を覚ました。9連勝はしていたものの、25日の初回以降の得点は犠飛や本塁打によるもので、適時打は34イニングスぶり。「知らなかったですけど、タイムリーが出てよかったです」と、お立ち台で明石選手は笑った。

それを口火に、続く上林選手が意表を突くスクイズで追加点。打球はフライとなったが相手投手が捕球しきれず、さらに一塁への送球がそれて失策となり2得点。5点リードの8回無死2,3塁、上林選手が今度は右翼へ2点適時打。今季のホークスの先頭打者として引っ張ってきた男だが、7月は打率.236で終え、8月は2割に満たない数字と、不振が続いていた。打順も下がり、この日は9番での出場となったが、最終打席でクリーンヒットを放つなど期待に応えた。

投手陣では先発の松本投手が5回無失点という内容だったが「ある程度球数(5回91球)も考えた。石川君に託そうと思った」と工藤監督が振り返ったように、6回から石川投手がマウンドへ。3者凡退で直後の5得点へリズムを生んだ。8回には武田投手も登板。連勝が止まった28日の敗戦から、是が非でも勝利をという、ホークスの執念があった。

他球場では首位を走る埼玉西武が劇的なサヨナラ勝ちを飾ってゲーム差は6のまま。「うちは勝っていくしかない。とにかくひとつずつ。どんなに連勝しても、そこを忘れないように」と工藤監督。貪欲な戦いを、最後まで続けていく。

記事提供:

パ・リーグ インサイト

この記事をシェア

  • X
  • Facebook
  • LINE