オリックスと楽天の3連戦最終戦だが、昨夜の試合が雨天中止となったため、今日の試合は実質2戦目となる。初戦は2桁安打3本塁打を放った楽天が、オリックスのエース・金子千尋投手を攻略。今日の先発は楽天が則本投手、オリックスがディクソン投手である。

則本投手は、前回の登板でパ・リーグ史上4人目となる5試合連続2桁奪三振を達成。6試合連続2桁奪三振をマークし、野茂英雄氏が持つ日本記録に並ぶかどうかに注目が集まるが、則本投手が本来の能力を発揮できさえすれば、記録も勝ち星も自ずと付いてくるだろう。対するオリックスは、今カード初戦で2桁安打を放ちながら打ち合いに敗れた。打撃の調子を維持したまま、投手陣が踏ん張ることができれば、勝ちを拾える試合も増えるはずだ。投打を噛み合わせて、今カードの勝敗を五分に持ち込みたい。

初回、ディクソン投手は先制のピンチを背負うものの、打たせて取る投球で後続を絶って無失点。一方の則本投手は、立ち上がりのわずかな隙を突かれる。1死から2番・西野選手が四球を選び、2死1塁の場面で4番・T-岡田選手が、追い込まれながらも変化球を右前に弾き返す適時打。初回に1点を奪って、オリックスが先制に成功する。

しかし、オリックスの1点リードで迎えた4回表、先頭のウィーラー選手と、4番・アマダー選手が連打で無死1,3塁の好機を作る。続く5番・銀次選手のゴロの間に、3塁走者が生還。その後の得点機会はギアを上げたディクソン投手に抑え込まれたが、ひとまず1点を返して楽天が試合を振り出しに戻す。

さらに5回表にも、2死から2番・ペゲーロ選手、3番・ウィーラー選手が連打で出塁。2死1,2塁の場面で、4番・アマダー選手が適時打を放ち、楽天が勝ち越しに成功する。続く6回表にも、2死から8番・藤田選手が四球を選び、9番・嶋選手が内野安打で出塁。2死1,2塁から、1番・茂木選手と2番・ペゲーロ選手が連続適時打。この回2点を奪った楽天がスコアを4対1とし、試合中盤で3点のリードを握る。

その後は両チーム無得点で進み、9回裏のマウンドには守護神・松井裕投手が上がった。四球で走者こそ出すものの、後続を絶って無失点。3点リードを守り切って試合を締めた。

試合は4対1で楽天が勝利。先発の則本投手は、野茂英雄氏が持つ日本記録に並ぶ6試合連続の2桁奪三振を達成した。8回を投げて被安打5、奪三振10、与四球2、失点1と、文句の付けようがない快投でチームに勝ち星をもたらすとともに、球史にその名を刻んだ。