輝け、ベテランの星! 35歳以上の現役パ・リーグ選手からベストナインを選出しました【野手・指名打者編】

パ・リーグ インサイト

(C)パーソル パ・リーグTV
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「パ・リーグ インサイト」編集部が、今季の成績をもとに「パ・リーグ 現役35歳以上ベストナイン」を独自に選出する企画。前回の投手・捕手編に続き、今回は野手・指名打者のベストナインを選びまとめていく。ベテランとしてまだまだチームをけん引し続ける選手たちの活躍をデータ、特集動画とともご覧あれ。(成績は10月22日現在)

一塁手 福岡ソフトバンクホークス・明石健志選手/1986年1月9日生(35歳)

 福岡ダイエー時代を知る数少ない鷹戦士・明石健志選手は、2004年に福岡ダイエーに入団。今季でプロ18年目を迎える。タレント揃いの鷹打線にあって、レギュラーに定着した期間はあまり多くないが、代打に、守備固めにとスーパーサブとしてチームに欠かせない存在であり続けている。

二塁手 福岡ソフトバンクホークス・川島慶三選手/1983年10月5日生(38歳)

 福岡ソフトバンクの「兄貴分」としてチームに大きく貢献している川島慶三選手。代打の切り札として打席に立てば“仕事人”の活躍を見せ、ベンチでは若手に声をかけ奮い立たせる。8月21日の試合では、走塁ミスをしてうつむきがちに下がってきた代走・周東佑京選手に対し、ベンチでいち早く声をかけて前を向かせた「精神的支柱」としてもベストナインに選出だ。10月14日の東北楽天戦では、8回表に代打で出場。勝ち越し打を放つ活躍も見せた。

三塁手 埼玉西武ライオンズ・中村剛也選手/1983年8月15日生(38歳)

 埼玉西武ライオンズの中村剛也選手は38歳を迎えた今季も獅子打線の中心として活躍。昨季は7年ぶりに2桁本塁打を逃し衰えも懸念されたが、今季はここまで18本塁打を放っている。打撃力を表す指標も軒並み良化。長嶋茂雄氏が持つ歴代14位の通算444本塁打(現442本は現役選手最多)も今季射程圏内の中村選手は、まだまだ埼玉西武の屋台骨として活躍を続けていく。

遊撃手 該当者なし

 非常に悩ましいところだったが、該当者なしとしたい。有力だったのは、今季40歳を迎えた千葉ロッテ・鳥谷敬選手(1981/06/26生、現40歳)。開幕スタメンを掴むなどここまで32試合に出場し、通算1000得点の記録も打ち立てた。全盛期の活躍とまではいかないものの、随所で見せる高い守備力やバッティング技術は後輩の良きお手本となっているはずだ。

◎惜しくも選外となった内野手たちも実力者がずらり!

○東北楽天
藤田一也選手 1982/07/03生(39歳)※10/4に戦力外通告

○千葉ロッテ
小窪哲也選手 1985/04/12生(36歳)

○福岡ソフトバンク
松田宣浩選手 1983/05/17生(38歳)
グラシアル選手 1985/10/14生(36歳)

外野手 埼玉西武ライオンズ・栗山巧選手/1983年9月3日生(38歳)

 外野手からは、今季球団生え抜き史上初となる2000安打の大記録を達成した栗山巧選手を選出。その凄さは打撃能力だけでなく「鉄人」ばりの身体にも現れている。今季も117試合に出場しており、2007年から15年連続で100試合以上グラウンドに立っていることになる。衰えを見せるどころか、その勝負強さは今なお輝き続ける。

外野手 千葉ロッテマリーンズ・荻野貴司選手/1985年10月21日生(36歳)

 プロ12年目の今季、36歳のバースデーを迎えたての荻野貴司選手は安打数でキャリアハイを更新する活躍を見せている。163安打はパ・リーグで見ても1位の成績。怪我に悩まされ、フルシーズンの活躍から遠ざかっていた荻野選手だったが、今季はここまで全試合に出場していることも好成績の要因か。今後の活躍にも要注目だ。

外野手 福岡ソフトバンクホークス・長谷川勇也選手/1984年12月22日生(36歳)

 福岡ソフトバンクの長谷川勇也選手はここ2年間、出場試合が30試合未満と出番から遠ざかっていたが、今季はここまで代打を中心に71試合に出場し、打率は.260、3本塁打打点19だった。10月21日の引退試合で、気迫のこもったヘッドスライディングの勇姿を見せた長谷川選手。その貢献度は計り知れず選出の運びとなった。

◎惜しくも選外となるも......!

○福岡ソフトバンク
バレンティン選手 1984/07/02生(37歳)※10/12に退団発表

指名打者 福岡ソフトバンクホークス デスパイネ選手/1986年6月17日生(35歳)

 2014年から千葉ロッテで日本球界でのキャリアをスタートしたデスパイネ選手。その後2017年に福岡ソフトバンクへ移籍し、同年には最多本塁打、最多打点の二冠を獲得した。今季は前半戦こそ振るわなかったものの、夏場以降に復調。9月は4本塁打を放ち月間打率.347と、本来の力を再び発揮し始めている。

◎惜しくも選外となった強打者!

○オリックス
ジョーンズ選手 1985/08/01生(36歳)

ベテラン陣の活躍は希望の星

 以上が「パ・リーグ 現役35歳以上ベストナイン」だ。期待の若手が見せる活躍も喜ばしいが、ベテラン陣の味がある活躍も同様に嬉しいファンが多いのではないだろうか。ベテランだからこそ見せることのできる円熟味のある技術やリーダーシップに注目しながら、今後も彼らの長きにわたる活躍を祈りたい。

文・小野寺穂高

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