【試合戦評】主砲の先制パンチに、主将の美技。埼玉西武が僅差の試合をものにする。

パ・リーグ インサイト

2016.9.4(日) 00:00

上位2チームと、下位3チームとも離れている3位・千葉ロッテ。残り19試合で3位・千葉ロッテと11.5ゲーム差ながら、最後の意地を見せていきたい埼玉西武。「埼玉vs千葉シリーズ2016」のカード最終戦は、1戦目・2戦目と同じくまたも僅差に。しかし最も締まった試合と言える展開となった。

千葉ロッテ先発は、今季QVCマリンで9試合に登板して防御率1.39のエース・涌井投手。引き分けを挟んで3連勝中というチームをさらに勢いづけたいところだったが、初回に1死から2人の走者を背負い、埼玉西武・メヒア選手にバックスクリーンへ運ばれる33号3ランを喫し、3点のリードを許す。

一方の埼玉西武先発・ウルフ投手は、移籍後2試合目の登板。初回を3者凡退に封じ、2回裏は2人の走者を背負いながらも後続を断って無失点。3回裏は2死から内野安打で岡田選手の出塁を許すが、角中選手を内野ゴロに仕留めてスコアボードに0を並べる。

反撃を見せたい千葉ロッテは4回裏、内野ゴロ間に1点を返すが、後続が倒れ1点どまり。2回以降立ち直りを見せた涌井投手を援護することができず、もどかしい展開に。すると6回表、埼玉西武が2死から中村選手の2試合連続となる18号ソロアーチで追加点。点差を再び3点に広げる。

試合の流れが埼玉西武に傾きかけるが、千葉ロッテは6回裏、1死から連打で走者をためると、6番・細谷選手の投手強襲のタイムリー内野安打で2点差とし、さらに打球が当たったウルフ投手もマウンドを降りてしまう。

ここで緊急登板となった2番手・武隈投手は鈴木選手に四球を与え、満塁という厳しい場面を迎えてしまうが、井口選手を空振り三振に仕留めて2アウト。さらに大嶺翔選手には左中間の深いところへ打球を運ばれるが、レフト・栗山選手がギリギリのところでダイビングキャッチ。チームのピンチを「キャプテン・オブ・レオ」が見事に救う。

その後は両チームの救援陣が踏ん張りを見せて試合は動かず。最終回も埼玉西武・増田投手が危なげなく3人で締めて試合終了。埼玉西武はこれで9月初白星を飾り、先発のウルフ投手は無念の降板となるも先発としての役割を果たして2連勝となった。

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