【ロッテ】開幕前に育成 → 支配下選手 春季キャンプからどんなアピールをした?

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2023.2.1(水) 10:15

2020年に開幕前に支配下選手となったロッテ・和田康士朗

 2月1日、キャンプインした。ここから開幕に向けて熾烈な競争が本格化する。育成選手も、一軍の試合に出場できる練習試合、オープン戦でアピールし支配下選手登録を目指す。近年、ロッテの育成選手はシーズンの開幕前に支配下選手登録を勝ち取る選手が多い。直近3年では開幕前に支配下選手となった育成選手は5人いる。昨年で言えば、佐藤奨真と小沼健太がそうだった。

【2020年】
フローレス
和田康士朗

【2021年】
本前郁也

【2022年】
佐藤奨真
小沼健太

 では、春季キャンプ、オープン戦でどんな活躍を見せたのか振り返っていきたい。佐藤と小沼は2022年シーズンを迎えるにあたって、「支配下になることが最優先なので、支配下になったあと、すんなり一軍に入っていけるように準備していきたいと思います」(佐藤)、「まずは支配下選手登録が一番。そこはクリアして、優勝目指していくなかでそのなかの一人になれればなと思います」(小沼)と意気込んでいた。

 小沼は新人だった21年にイースタン・リーグトップの18セーブをマークし、昨年の春季キャンプは育成選手ながらA組スタート。2月15日以降の沖縄遠征にも帯同し、一軍の実戦初登板となった2月17の巨人戦で失点したが、20日のヤクルト戦では8-2の4回二死満塁の場面で登板し、武岡龍世を0ボール2ストライクから3球目の135キロフォークで二ゴロに打ち取った。

 その後も2月23日のオリックス戦は2イニング、2月26日の西武戦は1イニングをパーフェクトリリーフ。3月に入ってからは春季教育リーグで2試合に登板し、いずれも無失点に抑える。オープン戦は3試合に登板して、0勝1敗1セーブ、防御率5.40だったが、開幕前の3月22日に支配下契約をつかんだ。

 一方の佐藤は春季キャンプB組スタートも、沖縄遠征では一軍に帯同。2月15日の楽天戦で一軍の対外試合初登板を果たすと、2月の対外試合は4試合・6イニングを投げて3被安打、3奪三振、0与四球、自責点0とアピール。3被安打も初登板となった2月15日の楽天戦だけで、そのほかの3試合はいずれもパーフェクトリリーフだった。

 3月に入ってからは小沼と同じように春季教育リーグに2試合登板し、3月13日の西武戦でオープン戦初登板し3回を無失点に抑えると、3試合に登板して防御率0.00で小沼と同じ日に支配下選手登録となった。

 21年の3月14日に支配下選手登録となった本前は、同年春季キャンプ一軍でスタートを切り、2月13日からの遠征にも一軍帯同し、2月18日の楽天との練習試合で2回を1失点、2月24日のソフトバンク戦では3回無失点とアピール。3月に入ってからも、オープン戦初登板となった3月11日の楽天戦で3回を無失点、14日に支配下選手登録を掴み取った。

 20年の開幕前に支配下選手となったフローレスと和田は、両選手ともに春季キャンプは二軍で迎えた。当時30歳だったフローレスは、育成契約初年度が26歳以上の外国人選手は支配下登録選手になる場合、3月末までにならなければならないという決まりがあったなかで、春季教育リーグ、二軍練習試合で12イニングを投げて無失点に抑えるなどアピールに成功。3月31日というギリギリのタイミングで、支配下登録選手となった。

 和田は楽天モンキーズとの国際交流試合でライトスタンドへ飛び込む特大の本塁打を放つと、第3クールから一軍に合流し、那覇の一軍遠征の切符も掴み取った。代走で出場した2月14日の広島との練習試合では、相手が前進守備を敷く中、藤原恭大が放ったセカンドへのゴロで、三塁走者の和田は好スタートを切りホームイン。オープン戦でも武器である足でアピールして、開幕前の6月に支配下選手登録となった。

 支配下選手となるために年齢の関係もあったフローレスを除けば、沖縄遠征に帯同してそこで結果を残し続けて、支配下選手となっている。開幕前に背番号2桁を勝ち取るためにも、育成選手たちの最初の目標“沖縄遠征”に帯同すること。出場機会でアピールし、3月のオープン戦でも結果を残していけば、開幕前の支配下登録も見えてくる。

取材・文=岩下雄太

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