ソフトバンクが敗れた理由の一つ。最下位チームとの対戦成績にもあります【デーブ大久保 さあ、話しましょう!】

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2022.10.16(日) 11:00


最下位のチームにしっかりと6つの貯金をつくったオリックス。優勝するための勝ち方が分かっているとも言えます[写真=桜井ひとし]

 巨人の来年のコーチ陣の陣容が、各スポーツ紙やネットで報道されていますね。私の名前が出ていましたが、この件に関しましては、あらためて次週あたりにお話ができればと思っています。

 この号が出るときにはすでにクライマックスシリーズのファーストステージは終わっているので、今回はパ・リーグの優勝について話をしたいと思います。

 皆さんの中にはオリックスの優勝は奇跡的だと思っている方や、直接対決のオリックス3連勝が効いていると思っている方が多いでしょう。でも、デーブ的には少し違います。何事にもそうなる要因があるのです。私が西武時代、廣岡達郎監督から受けた「必勝法、必敗法」から言えば、ソフトバンクは負けてしまう要因、必敗があったのです。

 オリックスが15勝9敗(1分)。ソフトバンクが13勝11敗(1分)。これは何の勝敗でしょうか。すぐに分かった方はすごいです。そう、今年最下位に終わった日本ハムとの対戦成績です。オリックスは6つの貯金。ソフトバンクは苦しんで2つの貯金しか上積みできていません。

 この2つのチームは勝率.539の同率ですよね。最下位相手の戦いの差に4つの貯金が存在しています。単純計算でソフトバンクが日本ハムに対してあと1勝でもしていたら、文句なしの優勝でした。つまり必勝法では、下位のチームに取りこぼしはしてはいけないのです。取りこぼしたら必敗になるのです。そしてこの差が大きかったと思います。

 それとオリックスにはいい意味での割り切りがあったように感じます。昨年のリーグ優勝で勝ち方を分かった部分もあると思います。それが開き直りになるときがあるのです。つまり、結果で責めない、ということができてくる。そうなるとチーム全体が「次、次」と気持ちで切り替えられるようになるのです。

 なかなか勝ち越せない時期もありましたし、コロナ禍で大量の離脱者が出た時期もありました。それでも中嶋(中嶋聡)監督の下「次、次」の精神で行けた。しかもこれが1位でなかったことが幸いしました。首位に立ちながらだと追い上げられるのでかなりのプレッシャーがあったと思います。やはり追う立場のほうが勢いが出ますからね。

 ソフトバンクは追われる立場で「負けられない」という目に見えないプレッシャーがあったことは否めないでしょう。西武戦の延長に山川(山川穂高)にサヨナラ本塁打を打たれたことで、翌日のロッテ戦では、全員の表情がどこかソフトバンクらしくなかったですよね。

 見ている側からしたら、そういう部分も見えましたが、やっている選手たちは必死ですから、そこは分からない部分です。でも野球ファンは楽しめたシーズンだったのではないでしょうか。最後に、同率になったら1試合直接勝負のプレーオフをやったらさらに野球界は盛り上がるのになあ、と思った次第です。

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