日本ハム・近藤健介 残留が基本線も、FA権行使なら「複数球団の争奪戦」に

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2022.9.16(金) 10:01

球界を代表する巧打者



今季も日本ハム打線をけん引している近藤

 西武・森友哉、楽天・浅村栄斗らFA権を取得した選手の今オフの動向が注目される中、この選手も権利を行使すれば、「複数球団の争奪戦になることは間違いない」の声が球界関係者から上がる。日本ハムの巧打者・近藤健介だ。

 首位打者を獲得したことがないのが意外に感じる。昨季までのプロ10年間で通算打率.308。2020、21年にはリーグ最多の二塁打を放つなど、巧みなバットコントロールで右中間や左中間に鋭い打球を射抜く。選球眼にも優れ、19、20年に2年連続最高出塁率のタイトルを獲得。侍ジャパンでも常連で、昨夏の東京五輪では金メダル獲得に貢献した。

 今季から新庄剛志監督ことBIGBOSSが就任し、レギュラー白紙で横一線の競争となったが、近藤は別格だ。右脇腹肉離れで5月上旬から約1カ月半戦線離脱して悔しい思いをしたが、7月以降は月間打率3割以上を2カ月連続でマーク。自身の29歳の誕生日だった8月9日の西武戦(札幌ドーム)では1点差を追いかける9回に代打・杉谷拳士、清宮幸太郎の連打で無死一、二塁の好機に、フルカウントから相手守護神・増田達至の146キロ直球を右翼ポール際へ運ぶ劇的な逆転3ランを放った。

 プロ11年目で初のサヨナラ弾に、「こんなに足が震えたり手が震えているのは久々なので、ちょっと頭が真っ白になっています。先輩の(杉谷)拳士さんから始まって清宮……。あそこで打たなかったら最悪の誕生日になると思ったので、何としても打ちたいなと思って。まさかホームランになるとは思っていなかったんですけど、最高の結果になって良かったです。ファイターズは若い選手ばかりなので、行動でも生活でもしっかりと引っ張っていけるように、大人になれるように頑張りたいなと思います」と力強く誓った。

 9月10日の西武戦(ベルーナ)では初回に相手先発・松本航から右前打を放ち、通算1000安打を達成。これだけでは終わらない。0対0の8回に平良海馬から勝ち越しの適時二塁打を放つと、同点に追い付かれて延長に入った10回には増田から決勝の7号右越えソロ。猛打賞2打点の活躍で勝利に貢献した。

3年契約の最終年


 野球人として大きな勲章も取得した。7月7日に出場選手登録日数が9年に達し、海外FA権を取得。19年オフに3年契約を結び、今年が最終年を迎える。

 スポーツ紙記者は「グラウンドで見せるパフォーマンスだけでなく、穏やかな性格で面倒見が良いので後輩たちから慕われている。近藤はチーム愛が強いので残留が基本線だと思いますが、1人の野球人として他球団の評価を聞いてみたいという気持ちが芽生えても不思議ではない。まだ29歳ですし、少なくともあと6年以上は主軸としてプレーできる。FA権を行使したら得点力不足が深刻な球団、外野の層が薄い球団は獲得に乗り出す可能性が十分にある」と予測する。

 日本ハムも球団を象徴するスター選手として、今オフは近藤の慰留に全力を注ぐだろう。来年は北広島市に誕生するスタジアムに本拠地を移転し、新たなスタートを切る。同期入団でエース・上沢直之、今季大ブレークした松本剛と共に中心選手として期待される。オフの去就が注目されるが、まだシーズンは12試合残っている。チームは最下位に低迷しているが、応援してくれるファンのためにも最後まで戦い続ける。

写真=BBM

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