森友哉、辛島航、中村奨吾、近藤健介…パ・リーグ6球団「今季FA権取得選手」の現在地は?

週刊ベースボールONLINE

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2022.8.30(火) 10:01

オフになると注目されるのはFA権を擁している選手の動向だ。チームを離れる決断を下すのか、それともとどまるのか。その行方が来季の優勝争いに大きく影響を及ぼす。ここでは、今季FA権を取得したパ・リーグ6球団の主な選手の現在地を探っていく。
※記録は8月29日現在

埼玉西武ライオンズ



西武・森友哉

“コア4”と呼ばれるチームを支える中心選手である山川穂高、源田壮亮、外崎修汰、森友哉。このうちの2人、外崎、森が今季国内FA権を取得した。「目の前の1試合を戦うことに集中しています」(外崎)、「日本一を目指して、目の前の試合に集中して全力で戦っていきます」(森)とコメントを残しているが、両者ともシーズンとあって当然、現在は優勝のためにプレーしていくことだけを考えている。外崎は抜群の二塁守備、森は強打の捕手として欠かせない存在だ。仮にFA宣言をすれば、引く手あまたになることは間違いない。チームにとっては絶対に流出を避けなければいけない。

福岡ソフトバンクホークス



ソフトバンク・千賀滉大

 今季中のFA権取得見込み選手は数人いるが、8月20日には高田知季が国内FA権の資格取得条件を満たした。堅実な守備が持ち味で、ここ数試合も守備固めとして活躍する背番号0は「まさか僕が取れるなんて思っていなかったので、その権利を得たということは非常にうれしく思う」と素直に喜びを口に。今後については「まったく何も考えてないし、今チームが優勝争いをしていて、(シーズン)終盤なので。大事な時期だし試合に集中したい」と語った。

 また、今後の取得、その後の動向が注目されるのは、エース・千賀滉大だ。海外FA権取得目前の右腕は、8月4日から新型コロナ感染で離脱をしていたが、28日の日本ハム戦(札幌ドーム)で一軍復帰。ネット裏にヤンキース、パドレス、メッツ、フィリーズ、パイレーツとMLB5球団のスカウトが集結する中、80球と球数制限がありながらも、76球で6回を投げ抜き無失点。最速は158キロで、9三振を奪った。昨オフ5年契約を結んでいるが、契約には選手自身が途中で契約を破棄できる「オプトアウト」が付いており、すなわち、海外FA権を取得した場合、千賀の意向でメジャー移籍も可能になるという。そうなれば、今オフのBIGニュースとなることは間違いない。

オリックス・バファローズ



オリックス・伏見寅威

 強打の捕手の触れ込みで2013年にドラフト3位で入団した伏見寅威がプロ10年目の今季、6月28日に国内FA権を取得した。強打を武器に三塁や一塁守備にも挑戦し、代打の切り札としても存在感を示してきたが、昨季は捕手としてチームトップの74試合でスタメンマスクをかぶり、宮城大弥、山崎福也ら緩急を操る投手を巧みにリード。25年ぶりのリーグ優勝に貢献した。19年には、左足のアキレス腱断裂と、捕手生命にかかわる大ケガも懸命のリハビリで復活。FA権の取得に際し「僕1人では今ここに立てていない」の思いは、投手のほか支えてくれた周囲への感謝の思いにほかならない。結果が恩返しになるからこそ、「今はチームの優勝だけを考えてやっている」と、自らの去就はシーズン後に考えることだ。

東北楽天ゴールデンイーグルス



楽天・辛島航

 2009年入団の生え抜き左腕が6月24日、国内FA権の取得条件を満たした。「取れると思っていなかったし、一つの目標みたいなものにはしていたところ」と、辛島航は胸の内を明かした。左ヒジのクリーニング手術の影響で昨季は一軍登板ゼロ。それでも今季は5月25日の阪神戦(甲子園)で一軍復帰登板を果たすと、573日ぶりの白星。ここまで4勝をマークするなど、先発投手として表舞台に戻ってきた。補償不要のCランクであり、貴重な左腕。さらには先発、救援とマルチな活躍もできるため、FA宣言すれば獲得に乗り出す球団は出てくるかもしれない。

千葉ロッテマリーンズ



ロッテ・中村奨吾

 背中でナインをけん引してきた男が今年4月18日に国内FA権を取得。昨季から主将を務める中村奨吾だ。2015年に早大からドラフト1位で入団すると、即戦力の期待に応えるように、1年目から111試合に出場。二、三塁に遊撃、さらには外野を守るなど複数ポジションをこなし、18年には二塁に完全コンバートすると、同年と昨季に二塁手のゴールデン・グラブ賞を受賞。18年から今年4月に新型コロナでの離脱するまで全試合出場を続け、右方向に運ぶ巧打とスタンドインできるパワーを併せ持った中距離ヒッターとして、存在感を示してきた。何より練習に励む姿勢が、後輩たちに好影響を与えてきた。FA権の行使については「今は何も考えていません」と話す主将は、シーズンの最後までチームのために全力を尽くす。

北海道日本ハムファイターズ



日本ハム・近藤健介

 今季、新たに国内FA権を獲得した選手はいない。すでに獲得済みは、金子千尋、宮西尚生、杉谷拳士、中島卓也、近藤健介、木村文紀。近藤は7月7日、出場選手登録日数が9年に達し、海外FA権を取得した。「シーズン中なので、何も考えていませんが、ここまでたくさんの方々の支えがあって野球ができているとあらためて感じました」と、球団を通じてコメントしており動向は不透明だが、2019年オフに結んだ年俸変動制の3年契約は今年が最終年。今季は右脇腹肉離れで約2カ月離脱するも復帰後はプロ初のサヨナラ弾を放つなど絶好調。最高出塁率のタイトルを2度獲得、通算打率3割超を誇る球界屈指の好打者は新球場でも絶対的柱であることは間違いない。オフの動向に注目だ。

写真=BBM

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