清宮幸太郎、水上由伸、リチャード…後半戦の活躍期待される「若手成長株」たち【パ・リーグ編】

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2022.7.31(日) 10:01

 大混戦のパ・リーグはシーズン終盤まで熾烈な優勝争いが展開されそうだ。昨季の最下位から頂点を狙う西武、2年ぶりのV奪回を目指すソフトバンク、2年連続2位で今年こそ悲願のリーグ優勝に突き進むロッテ、投打で経験豊富な選手たちがそろう楽天、リーグ連覇に向けて好位置につけているオリックスと5球団の力は拮抗している。最下位・日本ハムも力をつけており決して侮れない。各球団で若手たちが躍動する中、チームを救うシンデレラボーイの誕生が大きなカギを握りそうだ。
※記録は7月30日現在

埼玉西武ライオンズ



西武・水上由伸

・水上由伸(西武)
今季成績 41試合登板、3勝1敗1S22H、防御率0.67

 後半戦初戦となった7月29日のソフトバンク戦(PayPayドーム)で9回を三者凡退に仕留めてプロ初セーブをマーク。強力救援陣の中でも水上の安定感は群を抜いている。150キロを超える直球に内角の懐を果敢に突くシュート、外角に鋭く横滑りするスライダーの配球術で打者を封じ込める。2021年に四国学院大から育成ドラフト5位で入団した際は無名の存在だったが、1年目の5月に支配下登録されると、6月11日に一軍デビュー。17試合連続無失点のパ・リーグ新人記録を樹立した。超がつくプラス思考で切り替えが早いのも大きな魅力。今季も「勝利の方程式」に不可欠な存在だ。

福岡ソフトバンクホークス



ソフトバンク・リチャード

・リチャード(ソフトバンク)
今季成績 18試合出場、打率.208、3本塁打、5打点、0盗塁

 貴重な右の長距離砲として頭角を現してほしい素材だ。球を飛ばす能力は共に自主トレを行った西武・山川穂高が一目置くほど。2020、21年とウエスタン・リーグで2年連続本塁打王に輝き、昨年は一軍で打率.181、7本塁打をマーク。今季は三塁のレギュラーの座を狙ったが、伸び悩んでいる。2度のファーム降格を経て、7月10日に一軍昇格したが、10試合出場で30打数6安打。3本塁打と長打力は光ったが、15三振は多すぎる。後半戦再開直前に今季3度目のファーム降格を告げられた。和製大砲の覚醒をファンは心待ちにしている。

オリックス・バファローズ



オリックス・本田仁海

・本田仁海(オリックス)
今季成績 31試合登板、1勝2敗1S12H、防御率1.97

 高卒5年目の今季は先発から救援に転向し、サクセスストーリーを切り拓いている。5月8日の楽天戦(京セラドーム)でプロ初ホールド、15日のロッテ戦(京セラドーム)でプロ初セーブを挙げると、5月17日の日本ハム戦(ほっと神戸)で直球が自己最速の158キロを計測してプロ初勝利をマーク。3試合連続で自身初の記録を次々にクリアし、その後も安定した投球を続けている。新人の2018年9月に右ヒジ疲労骨折でオフに育成契約に。19年7月に支配下に昇格した苦労人だ。投げられる喜びを胸に、右腕を振り続ける。

東北楽天ゴールデンイーグルス



楽天・小深田大翔

・小深田大翔(楽天)
今季成績 72試合出場、打率.270、0本塁打、16打点、14盗塁

 新人の2020年に打率.288、3本塁打、31打点、17盗塁と活躍したが、昨年は打撃不振から抜け出せず遊撃のレギュラーも山崎剛に奪われる形に。打率.248、3本塁打、21打点、5盗塁と成績を落として悔しい思いをした。今年も開幕からベンチスタートで4月1日にファーム降格したが、2週間後に昇格すると、広角に安打を打ち分けて遊撃のレギュラーを奪取。走塁技術に磨きを加えて盗塁成功率87.5%と高い。楽天は一、二番が固まらないため小深田がチャンスメーク役で活躍すれば、得点力が上がる。キーポイントになる選手だ。

千葉ロッテマリーンズ



ロッテ・小野郁

・小野郁(ロッテ)
今季成績 39試合登板、0勝0敗16H、防御率2.00

 プロ8年目で初出場となった球宴で強烈な輝きを放った。1戦目で阪神・中野拓夢、ヤクルト・塩見泰隆、阪神・近本光司を三者連続三振の完ぺきな投球を見せると、2戦目も1回を三者凡退で勝利投手に。「夢の舞台」での快投で知名度を一気に上げた。楽天では一軍に定着できなかったが、FA移籍した鈴木大地の人的補償でロッテに移籍し、セットアッパーとして素質を開花させている。身長175センチと上背は高くないが150キロを超える直球は球質が重く、スライダーの質も高い。制球力が課題だったが向上したことで首脳陣の信頼をつかんだ。セットアッパーとして後半戦もフル稼働する。

北海道日本ハムファイターズ



日本ハム・清宮幸太郎

・清宮幸太郎(日本ハム)
今季成績 84試合出場、打率.223、11本塁打、24打点、3盗塁

 持っている潜在能力を考えれば、まだまだ物足りない。だが、大きく成長の跡を見せているのが清宮だ。昨年は一軍出場なしに終わったが、今季は前半戦で11本塁打をマーク。ファン投票の「プラスワン」で初出場した球宴では1戦目に劇的な一発を放った。同点の9回二死で全セの広島・森下暢仁の154キロ直球を左中間に運ぶサヨナラアーチ。球宴のサヨナラ本塁打は1986年第3戦で巨人・吉村禎章が放って以来、36年ぶり7本目の快挙だった。スター性を兼ね備えたホームランアーチストであることは間違いない。後半戦は勝負強さにも磨きをかけたい。

写真=BBM

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