甲斐拓也のすごさを再認識!ソフトバンクの開幕ダッシュ パ・リーグ6球団 「捕手事情」は?

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2022.4.9(土) 10:01

扇の要である捕手。言うまでもなく、チームが頂点に立つには非常に重要なポジションである。現在、開幕から5カード目を戦っているところだが、果たして各球団、捕手に関してはどのような起用法を取っているのか。パ・リーグ6球団の「捕手事情」を見ていく。
※記録は4月8日現在

福岡ソフトバンクホークス



ソフトバンク・甲斐拓也

 正捕手・甲斐拓也のすごさもあらためて感じる開幕ダッシュだ。開幕戦から8連勝を飾った藤本ホークスだが、8戦すべてが3点差以内の僅差勝負。1点をきっちり守り切る野球を体現している。もちろん投手陣は踏ん張りがあってこそなのだが、豊富な経験と引き出しをうまく使い投手陣を巧みにリードする甲斐の姿も頼もしいことこの上ない。ただ、守備面での貢献度は高い一方で、打撃面ではスロースターター。4月8日時点で打率.125と、今春、城島健司球団会長付特別アドバイザーに付きっきりで指導してもらった成果が出るにはもう少しかかりそうだ。そうなると、試合終盤、大事な場面で代打を出さざるをえなくなり……。第2捕手が決まっていない現状では、その後の試合展開も大きく左右される。何とか打撃力を向上させ、攻守で輝きを見せてほしいところだ。

千葉ロッテマリーンズ



ロッテ・松川虎生

 若手2人が存在感を示している。まずは開幕マスクをかぶった高卒ドライチ・松川虎生だ。18歳とは思えぬほど堂々とプレーし、キャッチングもブロッキングも冷静沈着。開幕戦では石川歩を7回無失点と好リードし、その後も一塁に走者を置いた場面でのバント処理で、二塁へ送球して封殺するなど、強肩と冷静な判断力を見せている。一方、バットで存在感を示すのが、3年目の佐藤都志也だ。もともと強打が売りの24歳が、コンスタントに安打を放ちつつ、一塁手として出場した4月1日の西武戦(ZOZOマリン)では延長10回に一死満塁の好機ではきっちり犠飛を放ってサヨナラ勝ちを決めるなど、状況に応じた打撃も武器に、スタメンマスクの機会も増えている。昨季は田村龍弘、加藤匠馬の併用も、若手の奮起でチーム内の捕手の勢力図が変わりつつある。


東北楽天ゴールデンイーグルス



楽天・炭谷銀仁朗

 開幕から強打のルーキー・安田悠馬がスタメンマスクをかぶっていたが、新型コロナウイルス陽性判定で離脱。代わって存在感を発揮しているのが16年目のベテラン・炭谷銀仁朗だ。持ち前の洞察力を見せたのが4月5日の西武戦(楽天生命パーク)だった。田中将大とバッテリーを組んだこの試合、2点リードの3回、二死一、二塁で中村剛也を迎えると、1ストライクからの2球目に普段は投げないカーブを選択し、左飛に打ち取った。右腕は「銀仁朗さんのうまさ。打者も『ここでか!』というのは絶対にあったと思う」と振り返った。日米通算183勝右腕も頼る経験値は、チームにとって大きな武器となっている。

オリックス・バファローズ



オリックス・若月健矢

 昨季と同様に開幕から併用が続く。開幕マスクは若月健矢がかぶり、山本由伸とのバッテリーで勝利を手にした。宮城大弥、山崎福也の緩急を操る左腕の先発時は、伏見寅威がスタメンに名を連ね、巧みにリード。ただ、伏見が7日に新型コロナの陽性反応が出て登録を抹消さると、4月5日からのソフトバンク3連戦(PayPayドーム)では頓宮裕真が2戦目・田嶋大樹、3戦目・山崎福とバッテリーを組み、リードに加えて7日には3安打とバットでも貢献した。だが、その頓宮も8日に新型コロナの陽性反応。ベテラン・松井雅人、新人・福永奨が一軍昇格し、若月を含めて3人体制に。捕手層の厚さで不測の事態をカバーし、総力戦で挑んでいる。

埼玉西武ライオンズ



西武・牧野翔矢

 緊急事態が発生したのは4月3日のことだった。正捕手の森友哉が右人さし指基節骨骨折のため出場選手登録を抹消されたのだ。2日の試合後にロッカーでマスクを投げつけたことが原因ということで、辻発彦監督も顔をしかめた。森は打つほうでもクリーンアップを務める攻守の要であるだけにチームへのダメージは大き過ぎるが、試合は待ってくれない。現在は柘植世那、齊藤誠人、牧野翔矢の3人が一軍に。森が離脱後、ここまで3試合は柘植がスタメンマスクをかぶったが、6日の楽天戦(楽天生命パーク)は4年目の牧野がプロ初出場初スタメン。勝利に導くことはできなかったが、初打席で初安打も放った。チームが苦境の中、若手捕手が奮起しなければいけない。

北海道日本ハムファイターズ



日本ハム・宇佐見真吾

 正捕手固定が課題の一つでもあるが、今季も3人が日替わり起用され正捕手は確立できていない。昨季は32試合出場にとどまった宇佐見真吾が、開幕戦を含む5試合でスタメンマスクをかぶっている。チーム2勝目となった4月6日のロッテ戦(札幌ドーム)では、9回一死一、三塁の場面から放った左飛がラッキーなサヨナラ打となるなど、運も味方に付けた。昨季は自己最多の100試合に出場した清水優心は上沢直之、伊藤大海らの先発時にマスクをかぶり経験値を生かしたリードを見せる。内外野も守れる郡拓也は、本職の捕手で3試合にスタメン出場。一軍昇格を狙う石川亮や古川裕大らも含め、熾烈な争いから抜け出す正捕手が現れるか、BIGBOSSも頭の悩ませどころだ。

写真=BBM

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