柿木蓮、吉田輝星、清宮幸太郎…BIGBOSS期待の「甲子園スター」たち

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2022.6.16(木) 10:01

 甲子園で活躍した選手たちに野球ファンは特別な思いを抱く。ただ、プロ入りして活躍できる保証はない。中には高校時代の輝きを取り戻せない選手たちも。だが、この3人は違う。新庄剛志監督ことBIGBOSSが期待する若手たちが躍動の時を迎えようとしている。
※成績は6月15日現在

4年目で念願の一軍デビュー



今季もファームで苦しんだが、一軍初登板で上々の投球を見せた

・柿木蓮
今季成績 1試合登板、0勝0敗0セーブ、防御率0.00

 中学3年時に143キロを計測。世界大会で日本代表に選出されるなど世代でトップを走り続けていた。大阪桐蔭高では同学年の根尾昂(中日)、藤原恭大(ロッテ)、横川凱(巨人)らタレントをそろえ、「史上最強」と呼ばれたチームで背番号「1」をつけて3年春夏の全国制覇に大きく貢献。夏は準決勝の済美高戦、決勝の金足農高戦に完投勝利を飾り、優勝投手となった。

 だが、日本ハムにドラフト5位で入団後は苦しんだ。投球フォームで試行錯誤を重ね、直球が130キロ台前半まで落ち込んだことも。昨年まで一軍登板はなく、プロ4年目の今季もファームで13試合に登板して防御率12.79。結果を残しているとは言えなかったが、BIGBOSSに球質の良さを評価されて6月10日に一軍初昇格。翌11日の中日戦(札幌ドーム)で6点リードの7回からプロ初登板を飾ると、直球が最速150キロをマーク。先頭打者のアリエル・マルティネスを右飛に仕留めると、阿部寿樹を146キロ直球でバットをへし折り二飛に仕留めた。高橋周平も直球2球で追い込むと、フォークで再びバットを折る二ゴロで三者凡退に抑えた。

 以前と見違えるような圧巻の投球で首脳陣に強烈にアピール。吉田輝星、野村佑希、万波中正、田宮裕涼と同期入団の選手たちが続々と一軍デビューする中、悔しい思いもあっただろう。柿木には大舞台が似合う。好投を続けてセットアッパーに定着したい。

「火の玉ストレート」の継承者



今季はリリーフとして一軍マウンドで躍動している

・吉田輝星
今季成績 22試合登板、1勝1敗2ホールド、防御率4.06

「将来のエース」として期待された右腕は、救援という新たなポジションで実績を積み重ねている。今季は3月27日の開幕3戦目・ソフトバンク戦(PayPayドーム)の先発に抜擢されたが、4回3失点で降板。その後は救援に配置転換され、9試合連続無失点に抑えるなど自慢の直球で相手打線をねじ伏せた。救援での成績を見ると20試合登板で防御率2.63と結果を残している。

 2018年夏の甲子園で彗星のごとく現れたスターが吉田だった。金足農高のエースとして1回戦・鹿児島実高、2回戦・大垣日大高、3回戦・横浜高、準々決勝・近江高、準決勝・日大三高と強豪を次々に撃破。決勝戦で大阪桐蔭高に敗れたが、秋田県大会から夏の甲子園準決勝まで10試合連続完投勝利を挙げた右腕は高校球界の主役になった。

 ドラフト1位で入団し、プロ1年目の19年6月12日の広島戦(札幌ドーム)でプロ初登板初先発初勝利と鮮烈なデビューを飾ったが、その後は打ち込まれる試合が続き、4試合登板で1勝3敗、防御率12.27。2年目以降も一軍に定着できなかったが、手元でうなりを上げる直球に磨きをかけ、今年2月の春季キャンプでは元阪神の藤川球児氏にアドバイスを仰いだ。「火の玉ストレート」を継承できるか。その可能性は十分に秘めている。

確実性も身につけつつある大砲



交流戦では12球団で9位の打率.323をマークした

・清宮幸太郎
今季成績 56試合出場、打率.255、7本塁打、17打点、3盗塁

 昨季は一軍出場なし。背水の陣で迎えたかつての「甲子園のスター」が生まれ変わろうとしている。今年はオープン戦で結果を残せず、BIGBOSSと稲葉篤紀GMの助言で開幕直前に大幅な打撃改造を断行。オープンスタンスからスクエアになり、手首を動かしてバットのヘッドを大きく揺らす動作も消えた。

 早実で史上最多の高校通算111本塁打をマーク。高校生最多タイの7球団がドラフト1位で競合したスラッガーの才能は疑う余地がない。プロ5年目の今年は5月5日の楽天戦(札幌ドーム)、同月28日の巨人戦(札幌ドーム)で1試合2本塁打を放つなど規格外のアーチを打っているが、確実性を身につけつつあるところに本当の成長が見られる。

 6月12日の中日戦(札幌ドーム)で6回一死二塁から好投手・柳裕也の内角低めの厳しい球に体の開きを抑えて中前にはじき返す適時打を放った。交流戦全試合に出場して打率.323、3本塁打、6打点の好成績をマーク。眠っていた大器が覚醒の時を迎えようとしている。

写真=BBM

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