柳町達、松本剛、本田仁海、與座海人…パ・リーグ6球団 今季最も「覚醒」した選手は?

週刊ベースボールONLINE

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2022.6.21(火) 10:01

ペナントレース開幕から約3カ月――。これまでなかなか一軍で結果を出せなかったが、ようやく台頭してきた選手がいる。殻を打ち破り、鮮烈な輝きを見せる男たち。パ・リーグ6球団で今季最も「覚醒」した選手をピックアップする。
※成績は6月20日現在

福岡ソフトバンクホークス



ソフトバンク・柳町達

 打って、投げて。プロ入り3年目を迎えたコンビが躍動している。柳町達は巡ってきたチャンスをものにして外野のレギュラーをつかもうとしている。開幕は二軍で迎えたものの、二軍戦7試合で22打席11安打と打ちまくり、故障離脱した栗原陵矢に代わって一軍昇格。12試合連続安打で新たなヒットマンに名乗りを上げると、試合を重ねる中で課題に対しても修正力を見せる。交流戦終盤、下半身のコンディション不良で出場選手登録を抹消されるも、周囲の心配をよそに最短で復帰。復帰戦となった6月17日の楽天戦(PayPayドーム)で2安打1打点と勝負強さは健在だ。投手では、開幕先発ローテ入りを果たした大関友久が存在感を発揮。一時中継ぎに回るもその経験を糧としてパワーアップして戻ってくると、5月7日のロッテ戦(ZOZOマリン)ではプロ初完封。6月18日の楽天戦(PayPayドーム)でも8回を1安打7奪三振、無失点の好投を見せた。いろいろと試行錯誤して登板ごとに進化した姿を見せる左腕。今後も楽しみだ。

北海道日本ハムファイターズ



日本ハム・松本剛

 育成を重視するBIGBOSSの起用で、今季覚醒した若手選手は数多くいる。四番に定着して打率3割超えの野村佑希、チーム2位の交流戦打率の清宮幸太郎、自己最多の10本塁打を放つ万波中正、フルスイングで勝負強さを見せる今川優馬らが、一軍戦力として台頭した。勢いのある若手がひしめく中、最大の覚醒選手は11年目の松本剛だ。昨季までの10年間で規定打席到達は2017年のみ。レギュラーをつかめずに中堅選手となった松本が、開幕から首位打者を走り続け、得点圏打率も断トツのトップ、16盗塁もリーグ2位と、リーグを代表する打者へ大ブレークを果たした。適材適所に自分を生かせる柔軟な対応力で、BIGBOSS野球に欠かせぬ大黒柱としてチームをけん引している。

オリックス・バファローズ



オリックス・本田仁海

 働き場を自らの力でつかんでみせた。2017年秋のドラフトで4位指名され、星槎国際湘南高から入団した本田仁海だ。プロ1年目の18年9月にトミー・ジョン手術を受け、一時は育成選手契約に。それでも懸命にリハビリに励んで19年途中に支配下へ復帰して20年にプロ初登板初先発も経験。今季は開幕一軍を勝ち取り、自己最速タイの158キロをマークするなど、待ち前の球威を生かして中継ぎとして腕を振ると、プロ初ホールド、初セーブ、さらに初勝利と、僅差の展開で奮闘して“3つの初”を手にした。高卒5年目の22歳が黒木優太、近藤大亮、平野佳寿らとともにブルペンを支える右腕となっている。

埼玉西武ライオンズ



西武・與座海人

 先発として堂々たるピッチングを見せている。球界でも希少なサブマリンである與座海人。2018年、岐阜経大からドラフト5位で入団したが右ヒジのケガを抱えており、1年目にトミー・ジョン手術を受けてオフに育成選手に。2年目のオフに支配下復帰を果たすと、3年目にプロ初勝利。4年目の昨季は15試合登板を果たしていたが一軍に定着はできず。しかし、今季は開幕からほぼ一軍で奮闘している。6月8日の巨人戦(ベルーナ)で6回まで完全投球を見せるなど、すでに自己最多の4勝をマーク。ボールに力強さが増し、制球力にも磨きがかかっている。狙うは2ケタ勝利だ。

千葉ロッテマリーンズ



ロッテ・高部瑛斗

 俊足巧打、さらに試合展開や相手守備陣形を見て、時にセーフティーバントを試みる優れた感性で存在感を示してるのが高部瑛斗だ。昨季までファームでは安打と盗塁を量産。ポテンシャルの高さを見せていたが、一軍では結果を残せず。昨秋の練習からタイミングの取り方を見直し、打撃フォームを改良すると、今春のオープン戦で12球団トップの打率を残してアピールに成功した。開幕で一番スタメンを手にして、ここまで全試合出場。72安打に加え、リーグトップを快走する22盗塁と、攻撃に欠かせぬ存在に。新・幕張のスピードスターに躍り出た。

東北楽天ゴールデンイーグルス



楽天・辰己涼介

 4月終了時点で打率.203と低迷していた辰己涼介が、5月に入り急激に調子を上げてきた。同月の打率は.341。出塁が増えると俊足も生かせるようになり、月間5盗塁をマークした。そして圧巻の打撃を見せたのは6月12日の巨人戦(楽天生命パーク)だ。2回一死走者なしの場面で、右翼席中段へ4号ソロ。これで打線に火がつくと、この回2度目の打席では右中間席へ5号3ランをたたき込んだ。1イニング2本塁打は球団初、交流戦史上2人目の快挙となった。昨季にゴールデン・グラブ賞を受賞するなど、守備力は一級品の評価。ここに打と走が加われば、いよいよスキのない選手となるはずだ。

写真=BBM

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